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1998 年度 実績報告書

高分子ミセルと細胞の相互作用解析

研究課題

研究課題/領域番号 09651002
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

横山 昌幸  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (20220577)

キーワード高分子ミセル / 細胞 / ブロックコポリマー / アドリアマイシン / ドラッグキャリアー / ドラッグターゲティング / ドラッグデリバリーシステム / 薬物封入
研究概要

まず、平成9年度初頭に高分子ミセル内核に内包された薬物を物理的・化学的に詳細にキャラクタリゼーションする方法が確立できた。さらに、高分子ミセルが内包する抗ガン剤アドリアマイシンを化学的結合量、物理的吸着量を個別に変えて高分子ミセルに封入する方法論を確立した。化学的に結合したアドリアマイシンはそのin vitro殺細胞作用がアドリアマイシンの1/1000程度であることから、専らミセル形成のための疎水性内核として働き、抗ガン作用には関係していないと考えられた。アドリアマイシンを物理的に封入する際に、2量体が生成することがわかった。この2量体はin vitro殺細胞作用がもとのアドリアマイシンに比べて1/100程度と低いことがわかっており、in vivoにおいて抗ガン作用の主体はアドリアマイシンであると考えられた。
内包された薬物が詳細にキャラクタリゼーションされた高分子ミセルを用いて殺細胞活性評価及び、細胞内分布を蛍光顕微鏡により観察した。細胞数が指数的に増加している状態と細胞がconfluentになり細胞数が増えない状態のどちらの測定条件に置いてもADRと高分子ミセル(物理的に内包した量で比較)は同程度の殺細胞活性を示した。一方、細胞内分布の蜆察では高分子ミセルの場合はADRの約1/10ほどの量しか核で見られなかった。この事は高分子ミセルのうちこの観察では見えてない部分があって殺細胞活性に関係していることを示唆した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] G.Kwon et.al.: "Block Copolymer Micelles for Drug Delivery : Loading and Release of Doxorubicin" J.Controlled Release. 48. 195-201 (1997)

  • [文献書誌] M.Yokoyama et al.: "Characterization of Physically entrapment and chemical Conjugatron of Adriamycin in Polymeric Hicelles and Their Design for ..." J.Controlled Release. 50. 79-92 (1997)

  • [文献書誌] M.Yokoyama et al.: "Incorporation of water-insoluble anticancer drug into polymeric micelles and control of their particle size" J.Controlled Release. 55. 219-229 (1998)

  • [文献書誌] Y.Matsumura et al.: "Reduction of the adverse effects of antitumor asent, KRN5500 by incorporation of the drug into polymeric micelles" Jap.J.Cancer Research. 90. 122-128 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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