• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

温度ジャンプスペクトロスコピーによる高分子の焦電ダイナミクスの研究

研究課題

研究課題/領域番号 09651003
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京理科大学

研究代表者

古川 猛夫  東京理科大学, 理学部, 教授 (90087411)

研究分担者 高橋 芳行  東京理科大学, 理学部, 助手 (80266923)
キーワード焦電性 / 温度ジャンプ / ダイナミクス / 熱膨張 / 圧電性 / フッ化ビニリデン / 強誘電性 / 高分子
研究概要

今年度は現有していたレーザ瞬間加熱電荷応答測定システムの改良として、2倍波発生用結晶システムを導入し、また測定システム全般の高精度化をおこなった。まず、今年度購入設備備品である2倍波結晶を現有のYAGレーザSurelite Iに組み込み、波長532nmの可視レーザーパルスの発生を可能とした。また、波長の変更に対応してフィルター、反射鏡等の光学系を変更した。この波長域の可視光を吸収する色素を試料に混入することによって試料全体を均一に加熱することが可能である。さらに、測定および解析ソフトウェアの改良を進め、焦電応答測定の精度を高めた。焦電応答曲線は、瞬間的な加熱による温度変化に伴う焦電一次効果、熱膨張による圧電効果(焦電二次効果)の各過程を含む。均一加熱が可能となったことによって温度変化の立ち上がりがレーザー幅と同等となり、10ns以下の時間分解能が実現した。これによって、瞬間加熱により生じる試料の急激な膨張により誘起される振動が、温度の立ち上がりと分離されて、焦電一次効果と二次効果の分離が可能となった。試料として強誘電性高分子であるフッ化ビニリデン共重合体を用い、この装置を用いて焦電応答曲線測定をおこなった結果、レーザーパルスに対応して立ち上がる過程とそれに引き続いて生じる振動過程が分離され、この振動過程にパルスプロファイルから計算された振動曲線をあてはめることによって、焦電一次効果と二次効果の比率を決定することができた。次年度は、より詳細な解析をおこなうとともに、種々の試料にこの方法を適用する。さらに、瞬間加熱によって相転移を誘起し、そのダイナミクスの研究をおこなう予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Takahashi: "Time Evolution of Laser-Induced Pyroelectric Responses in a VDF/TrFE Copolymer" IEEE Trans.Electr.Insul.(in press). (1998)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi