研究概要 |
将来型宇宙輸送システムで用いられると考えられるスクラムジェットエンジンにおいて,低飛行マッハ数(マッハ5〜6程度)の場合,特に全温が低い場合においても着火・保炎が容易と考えられる触媒燃焼に着目し,超音速流中でのその特性を明らかにした。次に,この触媒燃焼をによる発熱量を定量的に測定する方法を考案し,発熱量が水素と空気の混合状態に依存することを利用して,混合状態を評価した。最後に,熱伝達と物質伝達の相似性を仮定することで,この触媒燃焼による発熱量から超音速流れ中の水素濃度を測定する新しい方法を提案し,その有用性を明らかにした。 具体的には,今年度は,昨年度の研究結果を踏まえ,マッハ1.8の後ろ向きステップを過ぎる超音速流れ中に,種々の方法で水素を噴出し,その混合状態と水素の空間分布を測定した。その結果,流れ場に対応した混合状態と水素濃度分布が得られ,本測定法の有用性を示した。
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