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1997 年度 実績報告書

スイ-トコーンの雌穂肥大および穎果の登熟に及ぼす分げつの役割

研究課題

研究課題/領域番号 09660020
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京農工大学

研究代表者

荻原 勲  東京農工大学, 農学部, 助手 (80204113)

研究分担者 箱田 直紀  東京農工大学, 農学部, 助教授 (00014952)
キーワードスイ-トコーン / 分げつ / 同化産物の分配 / 雌穂の発育 / サイトカイニン
研究概要

スイ-トコーンは,主稈の基部から数本の分げつが発生する.これら分げつを除去しないで栽培した個体は,分げつを除去した個体に比べて,穎果の登熟が良く,雌穂重が大きくなる.そこで,分げつの有無が雌穂重および穎果の登熟に及ぼす影響を乾物生産過程から検討した.分げつを着生した個体と分げつを除去した個体の主稈の乾物量は絹糸抽出後25日まで相違がなかったが,絹糸抽出後35日の乾物量には両区で相違がみられた.分げつを着生した個体では主稈葉における光合成能力が高く,登熟後期(絹糸抽出後25日から35日まで)に生産された同化産物は主に雌穂に分配していたが,分げつを除去した個体では登熟後期における主稈葉の光合成能力が低く,同化産物の雌穂への分配が少なかった.また,分げつの役割を根に着目して検討したところ,分げつを着生した個体では個体当たりの根量が多く,根の活性が大きいため,稈基部からの出液量も多く,根が登熟後期まで健全であった.しかし,分げつを除去した個体では分げつを切り離した部分が褐変し,十分に養水分を吸収できないため,登熟後期における稈基部からの出液量が少なかった.さらに,分げつを着生した個体は分げつの着生で根量や出液が多いので,根で生成されたサイトカイニンおよび根で吸収された窒素が地上部に移行し,葉の老化を抑制しているか否かを検討した.しかし,分げつを着生した個体の出液中のサイトカイニン量は分げつを除去した個体のそれよりもやや少なく,主稈葉の老化と出液中のサイトカイニン含量との関係は認められなかった.なお,出液中の窒素含量については現在分析中である.
したがって,分げつを着生した個体では登熟後期まで根が健全で,主稈葉の光合成能力が高く維持され,この主稈葉で生産された同化産物が雌穂の穎果に継続的に供給されることで雌穂重が大きくなると考えられた.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 萩原 勲他3名: "スイ-トコーンの雌穂先端部穎果の登熟における品種比較について" 園芸学会雑誌. 65・4. 761-767 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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