研究課題/領域番号 |
09660039
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
園芸・造園学
|
研究機関 | 秋田県立大学短期大学部 |
研究代表者 |
佐藤 正志 秋田県立大学短期大学部, 生物生産学科, 助教授 (90110585)
|
研究分担者 |
神戸 和猛登 秋田県立農業短期大学, 農学科, 元教授 (60073962)
今西 弘幸 秋田県立大学短期大学, 附属農業, 助手 (10320607)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
キーワード | リンゴ / 交雑育種 / 倍数性 / 3倍体 / 接ぎ木 / 樹体生長 / わい性 / 果実品質 |
研究概要 |
リンゴの交雑育種では、これまで育種母材として3倍性品種はほとんど利用されず、2倍性品種相互の交雑により行われてきた。そこで、本研究ではリンゴ3倍性品種(3x)と2倍性品種(2x)の交雑育種の方法を確立することを目的とし、3倍性と2倍性品種の正逆交雑からの実生を用い、その樹体生長と開花・結実、果実形質などについて比較検討した。 1.幼木期の樹体生長では、2x×3xからの実生は3x×2xの実生に比較して生育が良好であること2x×3xでは2x×2xと同程度の生育良好な実生の割合が39〜54%であること、さらにわい性を示す実生もかなり混在していることが明らかになった。 2.交雑実生を強勢台木のマルバカイドウに接ぎ木した場合でも幹周指数で判定すると2x×3xでは約50%の実生がわい性であった。わい性の実生は強勢台木に接ぎ木した場合でもわい性の傾向が明らかに認められた。 3.交雑実生の開花と結実性は2x×3xが2x×2xに比較して劣っていたが、その逆交雑である3x×2xよりも明らかに優れていた。 4.交雑実生の播種後7年における果実形質は、交雑組合わせにより差はみられたが、2x×3xと2x×2xの間で明確な違いが認められなかった。しかし、これらの実生は結果年齢に達して間もないため、今後さらに継続して調査する必要がある。 以上の結果、2倍性品種を母本、3倍性品種を父本に用いて交雑を行った場合には、交雑育種が十分可能であること、さらにわい性品種育成の可能性がかなりあることが明らかになった。
|