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1998 年度 実績報告書

難純化ウイルスに対する複製型二本鎖RNAからの遺伝子のクローニングと抗血清の作製

研究課題

研究課題/領域番号 09660042
研究機関宇都宮大学

研究代表者

夏秋 知英  宇都宮大学, 農学部, 教授 (10134264)

キーワード植物ウイルス / 二本鎖RNA / クローニング / 遺伝子解析
研究概要

平成10年度は本研究の2年度にあたり,各分担者は弱毒ウイルスに関して以下のような研究を行った。弱毒ウイルスの遺伝子解析では,キュウリ緑斑モザイクウイルス,カンキツトリステザウイルス(CTV),キュウリモザイクウイルス(CMV)の弱毒株について,塩基配列のどこの部分が弱毒性を決定しているか検討し,CTV以外ではほぼ弱毒性決定領域が判明した(夏秋,奥田)。CMVラゲナリア系について,UV処理と低温処理によりメロンとトマトに軽い退緑斑点のみを生じる株を選抜した。これはメロンとトマトで強毒ウイルスに対し強い干渉効果を示した。ヤマノイモモザイクウイルスについて, IC-PCRによる検出法およびPCR-RFLPによる強毒株と弱毒株の判別法を確立した(亀谷)。トマトモザイクウイルスのコートタンパク質の終止コドンの下流の 3'端にpseudoknotと呼ばれる領域が存在する。その中のstemIの部分に欠失が及んだ変異体で植物体全身に感染できないものがあり,弱毒となった可能性が示された。この原理がトバモウイルス全般に応用可能かどうかを現在検討している(渡辺)。CMVの弱毒株CM95を接種したNicotiana rusticaにおいて,3,10日後に5種類の強毒株をそれぞれチャレンジ接種し、その接種葉における強毒株のゲノムRNAの有無をPT-PCR法により調べた。その結果、上葉に強毒株の明瞭な症状が現れた3日後チャレンジ接種個体では、強毒株のRNA1,2及び3が検出されたが、強毒株の症状が現れなかった10日後チャレンジ接種個体では,強毒株のRNA3は検出されなかった。以上から,CMV強毒株の全ゲノムRNAがその接種葉において構成されない場合に,弱毒株の干渉効果が完全に発現することが示唆された。(小坂)。最終年度はこれらの成果を基に,弱毒ウイルスの遺伝子解析と遺伝子保存,干渉効果の早期解析方法の確立を目指す。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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