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1999 年度 実績報告書

植物病原菌由来のシグナル物質により発現が変動する宿主遺伝子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09660051
研究機関岡山大学

研究代表者

一瀬 勇規  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (50213004)

研究分担者 白石 友紀  岡山大学, 農学部, 教授 (10033268)
キーワードエリシター / サプレッサー / エンドウ / cDNA / 防御応答 / 転写因子 / 罹病性応答 / ジャスモン酸
研究概要

1.エリシターにより発現が誘導される遺伝子の単離と構造解析
differential hybridization法によって単離されたエリシター応答性遺伝子のcDNAの中で、特にDofドメインというCys4タイプの新規DNA結合性Zn fingerタンパク質のcDNA E84に焦点を絞りE84の発現、遺伝子構造、E84タンパク質のDNA結合能、転写活性可能について解析を進めた。その結果、E84 mRNAは傷処理並びにエリシター処理で発現が誘導されること、E84遺伝子はエンドウゲノム上に1コピーしか存在していないこと、短い1個のイントロンを有すること、E84タンパク質はAAAGをコアとするDNA配列に結合することが明らかにされた。更に、この結合配列は既単離のエリシター応答性遺伝子であるPSPAL1,2やPSCHA1,2,3,4,5のプロモーターにも存在し、PSCHS1のAAAG配列にin vitroで結合することが確認された。E84タンパク質の転写活性可能については現在解析中であるが、その研究の過程でAAAG配列が新規エリシター応答性配列である可能性が示唆された。
2.サプレッサーにより発現が誘導される遺伝子の単離と構造解析
differential hybridization法により単離されたサプレッサー応答性cDNAクローンS64の全塩基配列を決定したところ、本遺伝子はジャスモン酸合成経路のOPDA還元酵素を始め、フラボプロテインファミリーと高い相同性を示すことが明らかにされた。また、本cDNAをプローブとしてノーザンプロットハイブリダイゼーションを行った結果、本遺伝子はサプレッサーによって誘導されるだけで無く、親和性病原菌の接種、乾燥処理、葉っぱの切り取りによっても誘導されることが明らかになった。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Kato et al.,: "Functional analysis of retrotransposons in pea"Plant Cell Physiology. 40. 933-941 (1999)

  • [文献書誌] Ichinose et al.: "cDNA cloning and gene expression of three small GTP-binding proteins in defense response of chickpea"Biochimica et Biophysica Acta. 1489. 462-466 (1999)

  • [文献書誌] Ichinose: "Genes Expressed in Ascochyta rabiei-inoculated Chickpea plants and Elicited Cell Cultures as Detected by Differential cDNA-Hybridization"Naturforschung. (印刷中). (2000)

  • [文献書誌] Imura: "Importance of AC-rich Element on Pea Phenylalanine Ammonia-Lyase Gene 1 Promoter for Expression Induced by Nonpathogen Attack"Journal of General Plant Pathology. (印刷中). (2000)

  • [文献書誌] Shiraishi et al.: "Plant-Microbe Interactions Vol.4"APS Press. 41 (1999)

  • [文献書誌] 山田哲治 他: "環境応答・適応の分子機構"共立出版. 7 (1999)

  • [文献書誌] Yamada et al.: "Delivery of Pathogen Signals to Plants"APS Press. 10 (2000)

  • [文献書誌] Shiraishi et al.: "Delivery of Pathogen Signals to Plants"APS Press. 10 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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