研究課題/領域番号 |
09660087
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
片岡 道彦 京都大学, 農学研究科, 助手 (90252494)
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研究分担者 |
小川 順 京都大学, 農学研究科, 助手 (70281102)
小林 達彦 京都大学, 農学研究科, 講師 (70221976)
清水 昌 京都大学, 農学研究科, 教授 (70093250)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | ラクトン環開裂酵素 / 立体選択性 / Fusarium oxysporum / Brevibacterium / ラクトナーゼ |
研究概要 |
糸状菌Fusarium oxysporumの生産するD-パンラクトンを立体選択的に開環加水分解するラクトナーゼとバクテリアBrevibacterium protophormiaeの生産するL-パンラクトンを立体選択的に開環加水分解するラクトナーゼについて、構造および機能に関する解析を行い、反応機構・立体選択性制御機構の解明を試みた。 F.oxysporumのラクトン環加水分解酵素の内部ペプチドのアミノ酸配列をもとにして作成したプローブを用いて、F.oxysporumより本酵素をコードする遺伝子のクローニングに成功し、本酵素のアミノ酸1次構造の決定を行うことができた。本遺伝子を発現用プラスミドに組み込み、構築したプラスミドを大腸菌に形質転換し、酵素の大量発現を試みたが、大部分は封入体で活性型の酵素を得るためには更なる検討が必要である。また、F.oxysporumより得られたラクトン環加水分解酵素標品を用いて、X線結晶構造解析に適した結晶を得るため、ハンギングドロップ法または透析法により結晶化条件の検討を行った。沈殿剤として、ポリエチレングリコール4000が効果的であり、構造解析により適した結晶を調製することができた。得られた結晶を用いてX線結晶構造解析を行ったところ、空間群・格子定数などの結晶学的データの決定を行うことができた。次に、重原子置換法により分子モデルの構築を行っていくためのスクリーニングで、鉛原子が有効であることが判明し、現在解析を進めている。 また、B.protophormiaeよりラクトン環加水分解酵素の単離を行い、諸性質の解明を行った。上記と同様にプロテアーゼ消化による内部ペプチドの取得およびアミノ酸配列の決定に成功した。B.protophormiaeよりラクトン環加水分解酵素をコードする遺伝子をクローニングについては、PCR法により、酵素をコードするDNA断片を得ることができ、現在全長のクローニングを進めている。
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