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1997 年度 実績報告書

昆虫のフェノールオキシダーゼ活性の調節機構

研究課題

研究課題/領域番号 09660098
研究種目

基盤研究(C)

研究機関佐賀大学

研究代表者

塚本 卓治  佐賀大学, 農学部, 教授 (70136597)

キーワードフェノールオキシダーゼ / フェノールオキシダーゼインヒビター / プロフェノールオキシダーゼ / ラテントフェノールオキシダーゼ / ファクターN / 昆虫の変態 / イエバエ / アクチベータ-
研究概要

昆虫の変態過程に伴うフェノールオキシダーゼ活性の変動機構を分子レベルで追求することは、生体現象に含まれる生化学的反応をより本質的に研究することになると考えられる。
その研究目的のために、変態過程におけるフェノールオキシダーゼ活性の変動が顕著であるイエバエ(Musca domestica L.)を研究材料として用い、以下の知見を得た。
1.ラテントフェノールオキシダーゼ複合体の活性化の引き金となる複合体からのファクターN解離に及ぼす2価の陽イオン(特に、Ca^<2+>、Mg^<2+>)の影響を調べた。その結果、Ca^<2+>の方がMg^<2+>よりも、複合体からのファクターNの解離を速やかに促がすことがわかった。また、その解離は、イオン強度及びpH依存性であることもわかった。すなわち、よりアルカリ下及び低イオン強度において、複合体からのファクターNの解離がより速やかに起こることが明らかとなった。
2.イエバエ幼虫のプロフェノールオキシダーゼの精製過程で、イナ-トアクチベータ-(アクチベータ-前駆体)の存在を認めた。本イナ-トアクチベータ-は、イエバエ幼虫期のみに存在し、蛹の時期には、単体として存在しないことが推察された。また、イナ-トアクチベータ-を活性化させて得られたアクチベータ-は、プロフェノールオキシダーゼを顕著に活性化したが、ラテントフェノールオキシダーゼにはほとんど作用しなかったため、成熟蛹中に存在するラテントフェノールオキシダーゼの活性化因子(ナチュラルアクチベータ-)とは、異なる活性化因子であることが推察された。
3.イエバエ成熟蛹に存在するフェノールオキシダーゼインヒビターの分子構造を明らかにするために化学合成を行い、その合成されたPOIを用いて、フェノールオキシダーゼインヒビターのジスルフィド分子内架橋の位置を同定した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Takuji Tsukamoto: "The regulation of insect phenoloxidase activity" Trends in Comparative Biochemistry & Physiology. (in press). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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