研究課題/領域番号 |
09660178
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
平井 信之 静岡大学, 農学部, 教授 (70023439)
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研究分担者 |
鈴木 恭治 静岡大学, 農学部, 教授 (00109133)
西田 友昭 静岡大学, 農学部, 教授 (10252165)
祖父江 信夫 静岡大学, 農学部, 教授 (50023495)
DATE Munehiro Date Institute of Physical and Chemical Research, Researcher (50087409)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | セルロース誘導体 / シアノエチル化ヒドロキシエチルセルロース / 圧電性 / 電気機械結合係数 / 生分解性 |
研究概要 |
本研究は天然に存在するセルロース誘導体から電子機能性に優れた、しかも私たちの生活環境生に優しい材料を得ることを目的としている。シアノエチル化ヒドロキシンエチルセルロース(CEHEC)の圧電性について検討を行った。成果の概要を示すと次のようになる。 1)圧電率、誘電率弾性率の温度依存性について測定した。測定周波数10Hz、-80℃〜60℃で弾性率、圧電率、誘電率の緩和が、0〜20℃で弾性率、圧電率の緩和が観測された。これらの緩和の見かけの活性化エネルギーは低温域、高温域でそれぞれ、9〜15kcal/mol、30〜45kcal/molであった。これらの緩和はそれぞれシアノエチル基、主鎖の運動によるものと考えられる。 2)置換度と誘電率、弾性率、圧電率との関係を調べた。置換度が大きくなるほど誘電率、弾性率、圧電率は大きくなる傾向を示した。 3)CEHECの室温で圧電率の値は1×10^<-11>(C/N)程度で、ポリフッ化ビニリデンと同程度である。 4)CEHECの電気機械結合係数は最大約4%程度で大きくない。振動リード法により、電場零と電気変位一定の場合の弾性率の測定をし、電気機械結合の様子を検討した。弾性率では電気変位一定での値は電場零での値に比べて大きいことが認められた。また、損失正接tanδで、電気変位一定と電場零の場合で差異が認められた。 5)土壌埋没処理を行い、CEHECの生分解性を調べたところ、シアノエチル基の置換度が低いほど生分解性の程度が大きいことが明らかとなった。 CEHECのフィルムの弾性率は土壌埋没処理により減少を示した。置換度が低いほど早く生分解性が進行した。CEHECが土中での微生物による分解性が示された。
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