研究課題/領域番号 |
09660179
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
滝 欽二 静岡大学, 農学部, 教授 (00022252)
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研究分担者 |
山田 雅章 静岡大学, 農学部, 助手 (20293615)
吉田 弥明 静岡大学, 農学部, 教授 (10126790)
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キーワード | 接着耐久性 / 接着試験 / ポリ酢酸ビニル / 水性高分子イソシアネート / クリープ特性 / 接着性能 / 粘弾性 / 熱可塑性樹脂 |
研究概要 |
熱可塑性樹脂はその名称のとおり、加熱、高温下に存在すると可塑性を帯び、樹脂接着剤は軟らかくなり、接着性能やクリープ性が懸念される。水性高分子イソシアネート(API)、架橋型ポリ酢酸ビニル樹脂(MPVAc)など熱可塑性樹脂をベースとした架橋型接着剤の動的粘弾性と促進劣化処理後の接着強さを検討した。API接着剤は常温に放置しておくと架橋が緩やかに進行し、その傾向は架橋剤の多い系ほど顕著に現れた。実際の接着性能試験によると常温硬化1日目のような短期間の養生では、煮沸試験処理を行うと煮沸の際の温度の影響を受けて接着強さが逆に増加することが明かになった。しかし7日以上の養生日数をとれば上記のようなことは現れなく、接着性能評価ができることが解った。 一方、米国のASTM D4680-92を採用して上記の接着剤の耐クリープ性の評価法について検討した。常態のブロックせん断接着強度の50〜80%の荷重レベルの応力を一定の温湿度条件下で掛けることによって、耐クリープ性能が評価できることが解った。架橋型の接着剤とくに接着性能が高いAPI接着剤(架橋剤15部以上添加)はレゾルシノール樹脂と同等の性能があることが明かとなった。この結果、この小型の接着したブロック型試験片を用いる耐クリープ試験法が種々の木材接着剤に応用できる可能性があることを見いだした。
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