研究概要 |
培養実験研究成果(平成9年度) ブロックの各供試体を28日間ろ過海水に浸漬した時、礁から溶出する栄養塩量は日数の経過に伴い増大し、特にNO_3-N,NO_2-Nでは約10日後に飽和状態になった。また、セメント含有率の低いほど、すなわちブロックの脆いほどNH_4-NとPO_4-Pの溶出量が多い。アラメの成長(配偶体や幼胞子体の最大長)はセメント含有率の最も少ない30%の浸漬液で最大であった。生残率は日数と共に直線的に低下し、その割合はモルタルブロックよりヘドロブロックで小さい傾向を示した。 以上から、溶出栄養塩の効果が判明した。 屋外実験(現場海水使用)研究成果(平成10年度) 各ブロックの表面に珪藻類が付着しアラメ配偶体の成長はみられず、満足する結果が取得できなかった。その主因は供試体の圧縮強度が天然基質のそれに比べて小さいことにある。今後の課題として、強度70-150kgf/cm^2を作製して成長・生残の研究を行うを必要がある。
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