昨年度までの調査が不足していた冬期のサロマ湖において、氷内と水柱のアイスアルジーと植物プランクトンの基礎生産と環境との対応関係を明らかにする目的で、サロマ湖の観測点Stn.22において、^<13>C現場培養法による測定き加え、希釈法を用い基礎生産と微小生物の摂餌の現場実験も実施した。この実験の測定・分析項目は^<13>C法と希釈法による基礎生産実験、CHN、Pigments(Chl+Phaeo)による現存量調査の他、環境としての光、水温、塩分も自動計測を行っている。実験は99年2-3月、2000年3月に実施し、その水深は1、3、6mの4層、アイスアルジーの基礎生産実験(希釈法)も行っている。 これまでの実験(結氷期)結果から、サロマ湖におけるアイスアルジーの基礎生産量は炭素量にして2月が247.9mgC m^<-2>d^<-1>、3月が344.9mgC m^<-2>d^<-1>と高かったが、水中の氷の直下でさえ氷柱の1%の生産量であったことがわかたった。今後は今年の3月に実施している実験試料の分析を行い、3年間の基礎生産量から求めた、プランクトンが演じている湖水からの炭素・窒素の除去量を推定し、、サロマ湖における物質循環における低次生産生物の役割を明確にする予定である。
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