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1998 年度 実績報告書

農耕地における土壌中の水と硝酸態窒素の移動の相互関係

研究課題

研究課題/領域番号 09660264
研究機関宮崎大学

研究代表者

豊満 幸雄  宮崎大学, 農学部, 助教授 (70197979)

研究分担者 杉本 安寛  宮崎大学, 農学部, 教授 (20041030)
武藤 勲  宮崎大学, 農学部, 助教授 (70040863)
キーワード硝酸態窒素 / 土壌水 / 溶脱 / 降雨 / 浸透 / 透水係数 / 溶質移動
研究概要

わが国では、畜産物需要の急速な拡大に伴って家畜飼養頭数が急増し、それに伴って家畜から糞尿として排泄され農地に還元される窒素量も急増したため、その一部が硝酸態として河川の富栄養化や地下水の硝酸汚染を引き起こしいると考えられる。さらに、わが国では化学肥料の施用量も多く、化学肥料由来の硝酸が農耕地から流出し、地下水への負荷を高めている例が指摘されている。
本研究は、新しい測定法であるTDR法を用いて土壌水の移動量を定量化し、土壌中の水と硝酸態窒素の移動との相互関係を明らかにしようとするものである。
今年度は、8月に干天が続いたこととTDR測定器が故障したために、実験の開始が遅れ、10月5日に測定を開始した。^<14>N(KNO_3)と^<15>Nを宮崎大学内の実験圃場に散布し、1〜2週間毎に210cm深さまで15cm毎に土壌を採取して、硝酸態窒素量とアンモニア態窒素量とをケルダール法にて測定した。また、テンシオメータで土壌水の圧力ポテンシャルを、TDRで土壌の水分量を経時的に測定し、転倒枡型雨量計で降雨量を測定した。
ケルダール分析器の故障により12月9日採土分までが分析済みである。この時点までの^<14>Nの移動を見ると、深さ30〜90cmに深さ210cmまでに存在する硝酸態窒素量の83%が存在し、なかでも深さ45〜60cmに最も多く存在している。測定開始から12月9日までの積算降雨量は571mmあり、例年に比べ多い量であった。土壌水の圧力ポテンシャルとTDR法による水分変化量を見ると、土壌水そのものでなく圧力だけが伝搬していると思われる現象が観察された。その後の降雨量から散布した窒素が対象土層内に残っていると思われるので、さらに実験を継続する必要がある。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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