研究概要 |
1.ホロホロチョウの卵生産性向上のために有効な光線管理技術を確立することを目的に,種々の光周期条件下における産卵性について検討した。その結果,産卵の開始は14時間照明,10時間暗黒(14L:10D)の条件下が最も早く128日齢,12L:12D及び6L:18D下ではそれぞれ228日齢及び257日齢であった。 2.卵巣のステロイドホルモンの一種であるエストロジェンの産卵に対する関与を明らかにするため,ホロホロチョウ(GF)と白色レグホーン種のニワトリ(WL)とについて,初生時から10週齢までの期間における体重,卵管重量,血漿エストラジオール-17β(E_2)濃度を1週間ごとに測定した。体重は3週齢以降,卵管重量は4週齢以降においてGFの方がWLよりも大であった。体重100g当たりの卵管重量は,GFもWLもともに2週齢以降殆ど変化せず,両者間の差違も認められなかった。血漿E_2濃度はGFでは8週齢まで顕著な増加を示さなかったが,WLでは4週齢以降増加した。5週齢のGF及びWLにジエチルスチルベストロール(62.5〜1,000μg/羽/日)を連続5日間筋肉内注射し,最終注射の24時間後における卵管重量の増加率を比較したところ,GFはWLよりも小さかった。また,4週齢のGFに同様な注射を行った場合の増加率も5週齢のWLよりも小さかった。従って,10週齢までの期間における卵管重量がGFの方がWLよりも大であることは,体重がGFの方が大きいことに関連することであって,血漿E2濃度や卵管のエストロジェンに対する反応性に起因するものではないものと考えられた。
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