研究概要 |
試験1:5週齢離乳した子牛28頭(平均66kg)にトウモロコシ/大豆粕飼料を給与し、4頭ずつ7区に分け、それぞれ0,6,12,18,24,30,36g/日のDL-Metを温湯に溶解して食道溝経由投与した。2週目のgain/feedは順に270,378,362,267,162,221,145,56g/kgとなり、DL-Metの安全量の上限は12-18g/日の間、中毒量の下限は18-24gl日の間にあることが示唆された。血漿Met濃度は投与量に比例して増加したが、血漿側鎖アミノ酸(BCAA)とPhe濃度はDL-MetがO0〜18g/日の範囲内では投与量に反比例して減少したが、それ以上の投与では減少しなかった。 試験2:5週齢離乳後も食道溝反射を維持させた4カ月齢子牛20頭(平均127kg)に実験1と同様の基礎飼料を給与し、4頭ずつ5区に分けてそれぞれ0,15,25,35,45g/日のDL-Metを投与した。2週目のgain/feedは順に264,266,249,88,-88g/kgとなったが、35g/日以上のDL-Metを溶解した温湯は飲み残しがあった。 試験3:5週齢離乳後も食道溝反射を維持させた3カ月齢子牛24頭(平均101kg)にCP含量12%のトウモロコシ/コーングルテンミール飼料を給与し、4頭ずつ6区に分け、内1区には温湯のみ、他の5区にはL-Lys・HCl20g/日と共に0,8,16,24,32g/日のDL-Metを食道溝経由投与した。その結果、2週目のgain/feedは順に94,262.191,113,90,-250g/kgとなり、DL-Metの安全量の上限は8-16g/日の間、中毒量の下限は24-32g/日の間であることが示唆された。一方、血漿BCAAおよびPhe濃度は、実験1とは異なりDL-Met投与量または血漿Met濃度の上昇に反比例して減少し続けた。
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