研究概要 |
実験1:(トウモロコシ+コーン・グルテンミール)飼料を給与した12週齢子牛24頭を6区に分け、対照区には温湯のみ、他の5区にはL-LysHCI20g/dに加えてDL-Met 0,8,16,24,32 g/dを食堂溝経由で投与した。DG、飼料効率(gai/feed)は、N出納の結果から12週齢では16-24g/dでインバランス、32g/dで毒性が生じることが示唆された。血漿Met濃度のみならず、シスタチオニンおよびシステイン濃度もDL-Met投与量の増加とともに増加し、逆に血漿側鎖アミノ酸(BCAA)とPhe濃度は減少し続けた。 実験2:(トウモロコシ+コーン・グルテンミール)飼料を給与した12週齢子牛12頭を3区に分け、対照区には温湯のみ、他の2区にはL-LysHCI20g/dに加えてL-Met24g/dまたはD-Met24g/dを投与した。D-MetよりL-Met投与時の方が投与1,3時間後の血漿Met濃度は高かったが、血漿BCAA)およびPhe濃度の減少程度に差はなく、その減少は吸収拮抗によらないことが示唆された。 実験3:(トウモロコシ+大豆粕)飼料を給与した7週齢子牛30頭にDL-Met 0,6,12,18,24g/dを食道溝経由で投与した結果、7週齢では12g/dでインバランス、18g/d以上で毒性が生じることが示唆された。DL-Met投与量の増加とともに血漿Met濃度も増加したが、シスタチオニンおよびシステイン濃度は12g/dで最高値に達した。一方、血漿BCAAおよびPhe濃度はDL-Met12g/dでおおむね最低値を示し、これらの減少が硫黄転移経路によるMet代謝に関連することを示唆した。
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