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1997 年度 実績報告書

ペスチウイルスRNAの5′端非翻訳領域の二次構造に基づく分類と同定

研究課題

研究課題/領域番号 09660316
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京大学

研究代表者

原澤 亮  東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (70159101)

キーワードペスチウイルス
研究概要

申請者はこれまでに、ペスチウイルスの検出を高感度なネステッドPCR法により行うためのプロトコールを公表してきた。平成9年度は哺乳動物培養細胞を対象に、感染あるいは迷入しているペスチウイルスをネステッドPCR法により検出した。細胞培養上清からグアニジン・イソチオシアネート法により全RNAを抽出し、ペスチウイルスゲノムの5′非翻訳領域の下流に位置するプライマーを用いてcDNAのファーストストランドをM-MLV逆転写酵素により合成した。得られたcDNAを基質として、逆転写反応に用いたプライマーとその上流に位置するプライマーを用いて、1段目のPCRを行った。これにより陽性のサンプルからは約300bpのPCR産物が得られた。次いで、1段目のPCRプライマー対の内側に設定した内部プライマー対と1段目のPCR産物を用いて2段目のPCRを行った。低レベルの汚染の場合は1段目のPCRで陰性であっても、2段目には陽性となる場合が多く、また、2段目のPCRにより、1段目のPCRの特異性を確認することができるので、2段目のPCRは欠かすことができないステップである。2段目のPCRで陽性のものは約150bpのPCR産物が得られた。本法を用いて細胞系(セルライン)20株についてペスチウイルス汚染を調査した。その結果、1段目のPCRにより15株(75%)からペスティウイルスRNAが検出された。本来の自然宿主である偶蹄類由来の細胞系では7株中6株が陽性であった。また、検査した人由来細胞系5株のすべてと猿由来細胞系4株中2株、および食肉類の犬・猫由来細胞系各1株が陽性を示したのは予想外であった。齧歯類由来細胞系1株は陰性であった。2段目のPCRによっても検出率に変化はなかった。PCR産物はアガロースもしくはポリアクリルアミドのゲル電気泳動により分画し、トランスイルミネーターにより観察した。得られたPCR産物はダイデオキシ法によりその塩基配列を決定し、得られた塩基配列をClustalV等のプログラムにより解析して、ペスチウイルスの系統分類を行った。これらの成果は1997年8月の国際獣医ウイルス学会議(連合王国)において公表した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Giangaspero,M, Harasawa,Ri and Verhalst,A: "Genotypic analysis of the 5′-untyanslated region of a pestiuirms strain isolated from human leucocytes." Microbiol.Immunol.41巻10号. 829-834 (1997)

  • [文献書誌] Harasawa,R.et al.: "Characteristics of nucleotide sequences flanking the transspliced leader SL1 exon in D.Immitis,B.malayi,and B,pahangi." Journal of Veterinary Medical Science. 59巻12号. 1149-1152 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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