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1998 年度 実績報告書

赤血球前駆細胞分化異常モデルとしての犬遺伝性高Kおよび低アミノ酸輸送赤血球

研究課題

研究課題/領域番号 09660331
研究機関麻布大学

研究代表者

藤瀬 浩  麻布大学, 獣医学部, 教授 (40106232)

研究分担者 落合 秀治  麻布大学, 生物科学総合研究所, 助手 (20247307)
池田 輝雄  麻布大学, 獣医学部, 助教授 (60151297)
代田 欣二  麻布大学, 生物科学総合研究所, 教授 (70147974)
キーワード犬 / カリウム / アミノ酸 / 赤血球 / 赤芽球 / 遺伝子 / K-Cl共輸送 / 水チャネル
研究概要

赤血球前駆細胞調製:犬遺伝性高Kおよび低アミノ酸輸送赤血球保有犬末梢血からパコールを用いて単核球画分を分取し、次にPHA添加白血球培養上清を加えた培地(第1段階培養)、エリスロポエチン添加培地(第2段階培養)で血球前駆細胞を誘導した。第2段階でバーストしてくる細胞には、ヘモグロビン、グリコホリンが検出され、赤血球系への分化が確認された。
膜輸送体の遺伝子クローニング:上記赤血球前駆細胞あるいは犬腎より、K-Cl共輸送体、水チャネルAQP1遺伝子cDNA全長をRT-PCR、RACE法ほかを用いて、クローニングし、グルタミン酸/アスパラギン酸輸送体のうちGLASTの部分cDNAをRT-PCRを用いて赤血球前駆細胞より検出した。犬赤血球前駆細胞K-Cl共輸送体のアミノ酸配列は報告されている他の動物臓器由来のものと96%前後の相同性であり、水チャネルAQP1のアミノ酸配列は他の動物と90-95%の相同性があった。犬赤芽球GLASTの部分cDNAはヒト、ラットの脳由来のものと85-92%の相同性があった。したがって、いずれも目的の遺伝子がクローニングされたと判断した。
細胞での発現:アフリカツメガエル卵母細胞に水チャネルAQP1のmRNAを注入すると、水輸送が活性化され、クローニングした犬AQP1が水輸送を行うことが示された。腎細胞由来培養細胞株HEK293にK-Cl共輸送体遺伝子を導入する系を確立した。今後、これらの遺伝子のなかで犬に特異的な変異をsite directed mutagenesisなどの手法で修飾し、その生理的意義を検討する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Fujise, H., Abe, K.et al.: "K-Cl cotransport and volume regulation in the light and the dense fraction of high-K dog red blood cells." American Journal of Physiology. 273. R991-R998 (1997)

  • [文献書誌] Fujise, H., Higa, K.et al.: "Incidence of dogs possessing red blood cells with high K in Japan and East Asia." Journal of Veterinary Medical Science. 59. 495-497 (1997)

  • [文献書誌] Fujise, H.et al.: "Heredity of red blood cells with high K and low glutathione(HK/HG)and high K and high glutathione(HK/LH) in a family of Japanese shiba dogs." Experimental Animal. 46. 41-46 (1997)

  • [文献書誌] Ochiai, H., Higa, K., Fujise, H: "Comparison of glutamate metabolism in low K(LK), high K and high glutathione(HK/HG)and high K and low glutathione(HK/LG)dog red blood cells" Comparative Haematology International. 8. 159-165 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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