研究概要 |
世界各国でウマ伝染性子宮炎のウマ及び感染雄ウマより分離されたウマ伝染性子宮炎起因菌,Taylorella equigenitalis分離株を用いて,アガロースブロック法によりゲノムDNA(無傷インタクトな)調整を行った後に、ApaI及びNotIで消化反応を行い、ついでパルスフィールドゲル電気泳動法によって解析した。T equigenitalis株はイギリス、オーストラリア、スイス、スウエーデン、フランス、フィンランド、ベルギー等世界各国のものを用い、ゲノムDNA制限酵素断片長多型の結果に基づいてこれらのジェノタイピングを行った。 その結果、昨年度までの日本を中心として行った解析結果によく対応して、ApaINotI及びパルスフィールドゲル電気泳動法を用いた方法が、これら多くの外国株のジェノタイピングにも大変有効であることが明らかとなった。イギリス、オーストラリア、スイス、フランス株の間で合計10種類以上のジェノタイプの存在がはじめて明らかとなり、世界に現存するT.equgenitalis株は大変ヘテロジェニアスであることが解明された。又本年度中の研究ではじめて、日本の単一ジェノタイプJがイギリス、ニューマーケット地方で分離されたT.equigenitalis株中に存在することが明らかとなった。
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