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1997 年度 実績報告書

哺乳類神経発生を制御するNotch-HES経路の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09670009
研究種目

基盤研究(C)

研究機関京都大学

研究代表者

石橋 誠  京都大学, 医学研究科, 助手 (30232341)

研究分担者 塩田 浩平  京都大学, 医学研究科, 教授 (80109529)
キーワード神経分化 / Notch / HES / 脳 / 網膜 / マウス胎児 / ノックアウトマウス
研究概要

Notchはショウジョウバエにおいて"neurogenic gene"(神経発生に関与する遺伝子)に属し,受容体をコードする遺伝子である。Notch受容体は、そのリガンドであるDelta等の刺激によって神経分化を抑制するシグナルを伝える。一方、Enhancer of splitは、転写制御因子をコードしているが、Notchと同じく"neurogenic gene"に属し、遺伝学的解析によってNotchの下流で機能していることがわかっていた。HESファミリーは哺乳類におけるEnhancer of splitのホモローグであるが、HES1のプロモーターを用いた解析により、活性型Notch1(Notchホモローグ)とRBP-Jの複合体が直接HES1の転写を活性化していることが示唆された。
以上の実験的事実を踏まえて、マウスにおいてNotch1による神経分化抑制がHESを介するものかどうか明らかにするため、HESノックアウトマウスの細胞に活性型Notch1を発現させ、分化抑制の解除が起こるかどうかを調べた。
まず、HES1ノックアウトマウスの網膜器官培養において活性型Notchl発現レトロウイルスを感染させ、感染細胞の分化を各種分化マーカーを用いて調べたが、いずれのマーカーも発現が抑制されていた。また、BrdUの取り込みやNestinの発現からもNotchlウイルス感染細胞は分化が抑制されていると結論づけた。HES1の機能はHES5によって代償されている可能性があるため、次にHES1とHES5のダブルノックアウトマウスの細胞に同様の実験を試みようとしたが、ダブルノックアウトマウスの網膜は器官培養できないため、神経前駆細胞の初代培養を用いた実験を現在計画中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kagayama,R., Ishibashi,M., Takebayashi,K., and Tomita,K.: "bHLH transcription factors and mammalian neuronal differentiation." Int.J.Biochem.Biol.(in press). (1997)

  • [文献書誌] Nishimura,M., Isaka,F., Ishibashi,M., Tomita,K., Tsuda,H., Nakanishi,S., and Kageyama,R.: "Structure,chromosomal lucus,and promoter of mouse Hes2 gene,a homologue of Drosophia hairty and Enhancer of split." Genomics. (in press). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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