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1998 年度 実績報告書

生体臓器の氷温貯蔵に関する細胞組織学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09670012
研究機関鳥取大学

研究代表者

井上 貴央  鳥取大学, 医学部, 教授 (20116312)

研究分担者 影岡 優子  鳥取大学, 医学部, 助手 (90273903)
福留 初子  鳥取大学, 医学部, 講師 (00032243)
海藤 俊行  鳥取大学, 医学部, 助教授 (70268837)
キーワード氷温貯蔵 / 眼球保存 / 角膜 / 微細形態 / 電子顕微鏡
研究概要

氷温貯蔵下における生体組織の微細形態の変化を調べるため,本年度は角膜移植への応用を考えて,ラットの角膜の氷温貯蔵を行い,微細形態の変化について検討を行った.角膜移植に用いられる角膜は,現在4℃で保存されている.我々は,さらに優れた保存条件を求めて,0℃でラット角膜を保存することを試み,従来の4℃で保存した角膜との微細形態学的相違について,走査型電子顕微鏡と透過型電子顕微鏡を用いて検討した.ラットの全眼球および強角膜片を切り出し,眼球保存液として一般に用いられているEP・IIを用いて4℃と0℃で1,2,7日間にわたって氷温庫に保存した後,常法にしたがって試料を作製し,角膜内皮細胞の微細形態の変化を観察した.全眼球保存群と強角膜保存群を比較すると,いずれの条件においても全眼球保存群のほうが微細形態の保存に優れていた.これはE・PIIがもともと全眼球保存用として開発されたものなので,当然の結果かもしれない.全眼球保存群で4℃で保存したものでは,保存期間が長くなるにつれて,細胞表面が凹凸不整になり,細胞の脱落や細胞膜の障害が認められた.これに対し,全眼球保存群で0℃で保存したものでは細胞膜の障害は軽度であった.0℃で7日間保存したものでは,細胞表面に長い微絨毛様の突起が出現したが,細胞膜は良く保存されており,細胞がまだ活性状態にあることが判明した.今回の研究は,眼球を氷温下で保存することにより,保存期間が延長できることを示したものであり,献眼不足を補う一方法となるものと考えられる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 井上貴央他: "ラット角膜の低温保存に関する組織学的検討" 氷温科学. 2(発表予定). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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