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1998 年度 実績報告書

上肢における血管路と神経叢の初期形成過程とその相互関係の発生学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09670023
研究機関岩手医科大学

研究代表者

相澤 幸夫  岩手医科大学, 医学部, 講師 (90095258)

研究分担者 磯貝 純夫  岩手医科大学, 医学部, 助手 (60212966)
キーワードangiogenesis / limb artery / intersegmental artery / rat embryo / brachial plexus / limb bud / Dye-injection / wholemount staining
研究概要

性周期を厳しく同調させた母ラットへ96匹から,受精後9.5日胚〜20.5日胎仔を,0.5日以下の細かな発生段階別に得た.前肢血管芽形成開始が10.5日胚であること解明し,特に,受精後10日目から前肢主要動脈の枠組みが完成する13日目までの4日間は,0.1日前後の細かい間隔で胚を得た.得られた極めて多数の胚について,各発生段階毎に,色素血管注入法または樹脂注入鋳型法を施し,色素注入標本は,さらに,抗Neurofilament抗体で標識して神経線維を染色し,動脈系の形成過程と,末梢神経系形成とを同時観察して,両者の関係を解析した.昨年度は,このうち,色素注入-神経線維染色標本の解析を詳細に行い,従来の成書の記載とは全く異なる知見を得て,その結果を第5回国際脊椎動物形態学会(Bristol,1997)で発表し,その要旨はJ.Morpho1ogy:232,1997に掲載された.今年度は,その標本をさらに解析して,昨年度の結果である「ラット前肢初期動脈幹基部は節間動脈ではなく,別系統の非分節性動脈に由来する」に加えて,「前肢動脈幹の大部分も,第7節間ではなく第8節間付近に起始する非分節性初期動脈幹に由来する」「節間動脈と前肢初期動脈幹のとの吻合を通して,前肢領域の節間動脈起始部は消失するので,従来第7節間動脈由来とされた椎骨動脈の起始部さえ,前肢初期動脈幹に由来する」などの新知見を得たので,これらを統合して,12月にAnatomy and Embryology誌に投稿した.現在,この論文は,査読を終えて,若干の修正後の受理が編者により約束された.また,樹脂鋳型法に改良を加えて,新たに母ラット50匹の実験系を組み,再度,各発生段階毎に多数の寿型標本を得,さらに,組織化学染色による初期血管描出法の検討を開始した.現在,その実験・解解析・検討を継続中であり,次年度には成果を発表する予定である.

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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