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1998 年度 実績報告書

コラゲン・ゲル内における血管新生の機序と移植への臨床的応用

研究課題

研究課題/領域番号 09670025
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

穐田 真澄  埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (60105905)

研究分担者 藤田 恵子  埼玉医科大学, 医学部, 助手 (80173425)
村田 栄子  埼玉医科大学, 医学部, 講師 (40200290)
キーワード血管新生 / インテグリン / 培養 / コラゲン・ゲル / 大動脈 / 骨格筋 / 免疫組織化学 / 電子顕微鏡
研究概要

血管新生には,種々の制御因子が作用している.collagen gelを用いた培養下で大動脈片からの血管新生を調べた結果,血管新生に先立って大動脈片からのfibroblastic cellの遊走が重要な役割をはたしていることが分かった.血管新生を調節する因子である増殖因子ならびに接着分子であるintegrinについて調べた.
結果,増殖因子ではPDGF,bFGFがfibroblastic cellの遊走を促進した.integrinについては,遊走した細胞,特にその先頭部分の細胞群にはα1とα2が強く発現していた.大動脈片のより近傍,毛細血管様tubeが形成される領域にはα3,αvを強く発現する細胞が認められ,これらが毛細血管様tubeの形成に関係するものと思われた.さらに,integrinと細胞外基質,特にfibronectinの結合部位とされるRDG配列を含むポリペプチドの影響について調べたところ,RDG配列を含むポリペプチドにはfibroblastic cellの遊走に対する抑制効果は認められなかった.血管新生の機序については,これらの増殖因子とintegrinの発現,細胞外基質の関係について,さらに検討する必要があると思われた.
臨床的応用については,材料として筋組織特に赤筋が主体であるであるヒラメ筋などの方が白筋主体の腓腹筋などよりも遊走するfibroblastic cellは豊富で、毛細血管様チューブの形成も明瞭であることを確認した.さらに,アテロコラーゲン・スポンジによる真皮欠損用グラフト内に組織片を埋め込み,これらの材料でも血管新生が起きることも確認した.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Akita Masumi: "Morphology of capillary-like structures in a three-dimensional aorta/collagen gel culture." Ann Anat. 179・2. 127-136 (1997)

  • [文献書誌] Akita Masumi: "Formation of new capillary-like tubes in a,three-climensional in vitro model (oorta/collagen gel)." Ann Anat. 179・2. 136-148 (1997)

  • [文献書誌] 穐田 真澄: "In vitroにおける血管新生モデルとしての大動脈片を用いたCollagen Gel培養." 脈管学. 37・6. 331-336 (1997)

  • [文献書誌] 穐田 真澄: "大動脈と骨格筋explantからの血管新生とβ作用薬の影響" 解剖学雑誌. 72・1. 57 (1998)

  • [文献書誌] Akita Masumi: "Migration cells from aortic explants during angiogenesis" Acta Anat Nippon. 73・4. 427 (1998)

  • [文献書誌] 穐田 真澄: "絨毛細胞と血管新生" 産婦人科の世界. 49・8. 597-602 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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