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1997 年度 実績報告書

ノックアウトマウスにおける血圧・心電図のパワースペクトル解析と自律神経機能の評価

研究課題

研究課題/領域番号 09670039
研究種目

基盤研究(C)

研究機関聖路加看護大学

研究代表者

熊田 衛  聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (00110487)

キーワードパワースペクトル / ノックアウトマウス / 遺伝子過剰発現マウス / 自律神経 / 収縮期血圧 / 心電図 / 交感神経 / 迷走神経
研究概要

本研究の目的は、マウスの自律神経機能を評価する方法として、パワースペクトル解析法を開発し、その有効性を検証することと、この方法を遺伝子欠損マウス(ノックアウトマウス)および遺伝子過剰発現マウスに適用して、循環系の神経性調節にかんする知見を得ることである。
初年度である本年は、麻酔したマウスの収縮期血圧(SAP)および心電図R-R間隔の時系列信号より、パワースペクトルを計算する方法を開発した。その結果、マウスのパワースペクトルの計算には、autoregression法(AR法)がFFT法よりも適していること、マウスの生体信号は、基線のドリフトが頻繁であるので、連続データを区切り、小区間でドリフトを除去することが不可欠であることを確認した。
引き続いて、この方法が、自律神経機能の評価に有効であるかどうかを、αおよびβアドレナリン性受容体、ムスカリン性アセチルコリン受容体を薬理学的に遮断することにより検討し、その有用性を確認した。結果を列挙すると以下のようになる。(1)マウスのパワースペクトルは低周波成分(LF成分)と高周波成分(HF成分)により構成される。(2)SAPのパワースペクトルのLF成分は、交感神経性血管収縮神経の活動を表す。(3)R-R間隔のLF成分は、心臓交感神経可動を表す。(3)R-R間隔のHF成分は、心臓迷走神経の活動を表す。この知見を基礎として、エンドセリン系ノックアウトマウス、アドレノメデュリン過剰発現マウス、リアノジン3型遺伝子欠損マウスを用いてパワースペクトル解析を順次に実施し、対応する野生型での結果と比較している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Ono,A.: "Differential central modulation of baroreflex by salt loading in normotencive and spontaneonsly hypertensive rats" Hypertension. 29・3. 808-814 (1997)

  • [文献書誌] Kuwaki,T.: "Physiolozical role of brain endothelin in the central autonomic control : from neuror to knockout mouse" Progress in Neurobiology. 51・5. 545-579 (1997)

  • [文献書誌] Tezuka,K.: "Effects of compression stockings on blood pressure and its orthostatic change in female subjects." Journal of Phathophysiology. 4・2. 81-86 (1997)

  • [文献書誌] Ju,K.H.: "Power spectral analysis of variability of blood pressure and R-R intervals of the electro cardiogram." The Autoromic Nervous System. 34・3. 214-218 (1997)

  • [文献書誌] Ju,K.H.: "Power spectral analysis of heart rate variability in ryanodine receptor type-3 knock out mice" Proceedings of 16th Southern Biomedical Engineering Conference. 120-123 (1997)

  • [文献書誌] Clouthier,D.E.: "Cranial and cardiac neural crest defects in endothel in-A-receptor -deficient mice" Development. 125・5. 813-824 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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