研究課題/領域番号 |
09670041
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
高田 明和 浜松医科大学, 医学部, 教授 (80092980)
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研究分担者 |
永井 信夫 浜松医科大学, 医学部, 助手 (90260281)
井原 勇人 浜松医科大学, 医学部, 助手 (00223298)
浦野 哲盟 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (50193967)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | アンギオスタチン / 血管新生 / 腫瘍増殖・転移 / プラスミノーゲン |
研究概要 |
この研究の目的は、腫瘍の転移・増殖における線溶系因子の関与を解明することにある。本研究に於いて、浸潤・増殖に不可欠な血管新生を抑制するとされる、プラスミノーゲンの蚤自分解分画であるアンギオスタチンの、腫瘍の増殖・転移能に及ぼす影響を検討した。 昨年度までの研究において、ヒトプラスミノーゲンを添加し培養したヒト腫瘍細胞の培養上清中にアンギオスタチンが生成されることが確認でき、これが、より強い抗血管新生効果を有するとされるS-S結合が解離したアンギオスタチンであることが示された。報告されているアンギオスタチンはプラスミノーゲンのクリングル1-4であるが、この方法で得られた分画はクリングル1-5である可能性が示された。 ヒト大腸癌切除標本の癌組織中のアンギオスタチン量を測定した。癌組織中においてプラスミノーゲンの抗原性を有する低分子量分画は、同標本の正常部位と比べてより多く存在した。また、またそのS-S結合が解離していることがわかった。 本研究において、このようにプラスミノーゲンのクリングル1-5を有しS-S結合が解離しているアンギオスタチンが、腫瘍細胞上清中や癌組織中に多く存在することが示された。その血管新生阻害作用に伴い、組織中の発現量が転移、浸潤能とどのように関連が或るか検討しその生理的意義を解明する必要がある。
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