• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

神経組織の分化発達過程におけるIRKチャネル・ファミリーの解析-発現と分布およびサブユニット構成様式について-

研究課題

研究課題/領域番号 09670060
研究種目

基盤研究(C)

研究機関関西医科大学

研究代表者

大森 浩一郎  関西医科大学, 医学部, 助教授 (80094465)

研究分担者 山本 章嗣  関西医科大学, 医学部, 講師 (30174775)
松田 博子  関西医科大学, 医学部, 教授 (10181736)
キーワード内向き整流Kチャネル / パッチクランプ / 遺伝子導入 / バキュロウィルス / COS細胞 / Sf9 / PC12
研究概要

内向き整流Kチャネル(IRKチャネル)は静止膜電位の保持や活動電位時間の調整などに関与している。1.マウス内向き整流Kチャネル(IRK1)のcDNAをCOS細胞に導入し、発現されるKチャネルの性質を検討した。(1).野生型IRK1では心筋のnative channelと同様に低濃度のMg存在時に、外向き電流に単位電流の1/3と2/3の大きさのサブレベルがみられる。しかし、2番目の膜貫通部位のAspをAsnまたはGlnに置換(D172N,D172Q)するとサブレベルが消失した。また、Glu(D172E)では野生型と同じであった。この結果より172番目の陰性荷電がサブレベル出現に重要であることが明らかになった。(2).IRK1のH5領域はチャネルのポアを形成している。138番目のGluをGlnに置換(E138Q)するとコンダクタンスは消失する。ポアの性質を調べるため更に検討をおこなった。140番目のGlnをGluに置換(Q140E)した場合は野生型と同様であったが、Asp(Q140D)およびE138Q/Q140Eではコンダクタンスが消失した。また、140番目をArg(Q140R)とLys(Q140K)に置換した場合もチャネルの活性はみられなかった。2.IRKチャネルのサブユニット構造を調べるため、野生型IRK1およびN末端側にポリヒスチジンのタッグを持った変異型IRK1のcDNAをバキュロウイルスに導入し、昆虫細胞(Sf9)に感染させた。感染したSf9は野生型、変異型いずれもnative channelと同様の電気生理的特性を示し、感染2日目に47Kのチャネル蛋白質を発現した。変異型蛋白質はニッケルカラムに結合し、imidazoleで溶出された。3.ラット副腎褐色細胞腫(PC12)はNGF添加によって神経細胞へと分化する。PC12におけるIRKチャネル蛋白質の存在をイムノブロット法で調べた。IRKI蛋白質はNGFの有無にかかわらず認められなかった。しかし、G蛋白質結合型IRKチャネル(GIRK1)蛋白質は61Kで存在し、NGF添加で増加傾向を示した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Omori,K: "Inwardly recifying potassium channels expressed by gene transfection into the Green Monkey Kidney cell line COS-1." The Journal of Physiology. 499・2. 369-378 (1997)

  • [文献書誌] Oishi,K: "Effects of magnesium block on site-directed mutagenesis of inwardly rectifying K^+(IRK1) channels." The Japanese Journal of Physiology. 47・Suppl.2. S121-S121 (1997)

  • [文献書誌] Yi,X: "Vascular endothelial growth factor expression in choroidal neovascularization in rats." Greafe′s Archive for Clinical and Experimental Ophthalmology. 235・5. 313-319 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi