研究課題/領域番号 |
09670069
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小林 茂夫 京都大学, 情報学研究科, 教授 (40124797)
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研究分担者 |
佐藤 雅彦 京都大学, 総合人間学部, 助手 (20283575)
竹安 邦夫 京都大学, 総合人間学部, 教授 (40135695)
石原 昭彦 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (90184548)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | サーモスタット / クローニング / 加温 / チャネル |
研究概要 |
研究代表者らは、視床下部の温受容ニューロンが温度のセンサーではなく、温度調節器(サーモスタット)であることを明らかにした。温受容ニューロンからパッチクランプ記録し、閾以上の加温で活性化するカチオンチャネルがサーモスタット素子と結論した。また、末梢の温受容ニューロンは皮膚のサーモスタットと考えられる。本研究では、アフリカツメガエル卵母細胞を発現系とした発現クローニング法で、この素子に関わる遺伝子をクローニングすることを目的とした。mRNAの供給源として、後根神経節(DRG)ニューロンと神経芽細胞株との雑種細胞株F-11を利用した。 1.F-11に加温感受性があることを、カルシウムイオン感受性色素(Fura-2AM)を用いて確かめた。 2.F-11からホールセル電位固定(-60mV)記録し、加温で、内向き電流が誘発されることを確認した。 3.F-11のmRNAをカエル卵母細胞に導入・発現させ、加温感受性を検索した。加温で流入するカルシウムイオンをカルシウムイオン依存性クロライドチャネル電流として検出し、加温感受性とした。すると、2種類の加温感受性電流を記録した。ひとつは、温度変化に対応して持続的に流れる電流で、他は、加温に対して一過性に増加した後に不活性化する電流である。一方、対照実験として水を注入した卵母細胞では、加温感受性はみられなかった。 今後の計画として、F-11のmRNAからcDNAライブラリーを作製し、卵母細胞に発現させることで、当該遺伝子を単離し、塩基配列を決定する。
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