研究概要 |
平成9年度は,11月以降の研究開始となったため,6度ヘッドダウンベッドレスト(HDBR)への急性適応反応を調べる本実験に先立ち,実験機器および既在解析装置の整備と試行,さらに実験プロトコールの確認のため,健常ボランティア(健常若年男性3名)を被験者としてパイロット実験を行った. (1)実験機器整備:今回導入したチルトテーブルTES-002(東永電機株式会社製)に被験者を仰臥位とし,ネックサクション装置,心電図,トノメトリ法血圧脈波,経頭蓋的超音波ドプラ法脳血流速度,局所脳酸素飽和度および呼吸測定装置を装着し,チルトテーブルを水平位から6度ヘッドダウン状態とした.被験者の身体と測定器具にずれが生じないこと,および各測定装置の結線,作動状況を調整し,データを収集した. (2)解析装置整備:得られたデータを既存の解析装置を用いて時系列解析および統計解析を行い,本実験においても解析に問題がないことを確認した. (3)パイロット実験:HDBRの時間および頚動脈洞圧受容器反射刺激(ネックサクション負荷)の回数と強度の妥当性を確認するために,本実験と同時のプロトコールを用いてパイロット実験を行った.被験者は本実験プロトコールを完遂し,安定した測定データの記録および妥当な解析結果が得られた.
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