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1998 年度 実績報告書

遺伝子移入再構成系を用いた神経伝達物質遊離の調節分子に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09670094
研究機関長崎大学

研究代表者

谷山 紘太郎  長崎大学, 医学部, 教授 (70030898)

研究分担者 山下 康子  長崎大学, 医学部, 助手 (80291532)
貝原 宗重  長崎大学, 医学部, 講師 (40274633)
キーワードアフリカツメガエル卵母細胞 / GABA_B受容体 / GABA_BRIC / GABA_BR1d / GIRK
研究概要

アフリカツメガエル卵母細胞にラット脳mRNAを移入することにより卵母細胞に神経終末機能を発現させることに成功したので、神経伝達物質遊離に抑制的に機能するGABA_B受容体を標的にし、卵母細胞でのGABA_B受容体機能の高効率発現法および構造解析を行った。
1)生後3週令のラットの小脳から抽出したmRNAとG蛋白質依存活性化内向き整流性K^+チャネル(GIRK)のcDNAを卵母細胞に移入することにより、バクロフェン(GABA_B受容体作用薬)による内向き整流性K^+電流の発生が移入卵母細胞の65%以上に発現した。従来の我々が行ってきたラット小脳mRNAのみの移入による発現効率は約5%であった。この反応はGABA_B受容体拮抗物質の2-OH saclofenやCGP 35348によりブロックされたので、ラット小脳mRNAとGIRK-cDNAの共移入により卵母細胞に高効率でGABA_B受容体機能を発現させることができた。
2)ラットcDNAライブラリーからプラークハイブリダイゼーション法により、既に報告されているGABA_B受容体の2つのクローンに加え、新たなGABA_B受容体のサブタイプをコードするクローン(GABA_BR1c,GABA_BR1d)を見出した。GABA_BR1c-mRNAは調べた全身の臓器(大脳、小脳、眼、心臓、肺、胃、小腸、結腸、肝臓、脾臓、腎、膀胱、骨格筋)に存在したが、GABA_BR1d-mRNAは大脳、小脳、眼、腎、膀胱に存在し、GABA_BR1は中枢神経系のみならず、末梢にも存在し、何らかの機能を発現することが示唆された。尚、これら2つのクローンのmRNAを移入した卵母細胞では、GABA_B受容体の機能発現がみられないことから、GABA_B受容体の機能発現には、他のユニットも必要であると考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yasuhito Uezono: "Activation of inwardly rectifying K^+ channels by GABA-B receptors expressed in Xenopus oocytes." NeuroReport. 9. 583-587 (1998)

  • [文献書誌] Shojiro Isomoto: "Cloning and tissue distribution of novel splice variants of the rat GABA_B receptors." Biochemical and Biophysical Research Communications. 253. 10-15 (1998)

  • [文献書誌] Hirotomo Shibaguchi: "Role of synaptophysin expressed in Xenopus oocytes injected with rat brain mRNA for dopamine release." Cellular and Molecular Neurobiology. (in press). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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