研究課題/領域番号 |
09670097
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 宮崎医科大学 |
研究代表者 |
和田 明彦 宮崎医科大学, 医学部, 教授 (30131949)
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研究分担者 |
柳田 俊彦 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (60295227)
山本 隆一 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (10094111)
小林 英幸 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (40148953)
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キーワード | Sodium channel / Up-and down-regulation / C kinase family / Antiepileptics / Binding / Northern blot / Western blot / Exocytosis |
研究概要 |
ウシ副腎髄質クロマフィン細胞(発生学的に神経堤に由来する)の培養系において、細胞表面^3H-サキシトキシン結合実験、ウエスタン・ブロット、ノーザン・ブロットを用いて、細胞膜NaチャネルのC-カイネース(PKC)によるdown-regulation(平成8年度報告)の細胞内機序をさらに解析し、また、抗痙攣薬バルプロ酸のNaチャネル発現に対する影響を検討した。 1.PKCによるNaチャネルdown-regulation (1)PKC活性薬TPA、POBuにより、PKCファミリーの内、α、ε分子種のみが細胞質より膜分画に移行し、細胞膜Naチャネルdown-regulaiton、NaチャネルのαサブユニットmRNAレベル低下、β_1サブユニットmRNAレベル増加を招いた。 (2)εの選択的活性化は、αサブユニットmRNAの崩壊率を亢進させ、そのmRNAレベルを低下させるが、この過程に蛋白のde novo合成が関与していることを見いだした。 (3)αの選択的活性化は、Naチャネルの細胞表面からのinternalizationを助長した。 (4)現在、nuclear run-onアッセイにより、Naチャネル遺伝子の転写率に対するPKCの影響を検討している。 2.バルプロ酸によるNaチャネルup-regulaiton (1)臨床血中濃度のバルプロ酸は、Naチャネル分子には直接影響を及ぼさないが、その慢性投与は、細胞膜へのNaチャネル発現を蛋白合成に依存して増加させた。Naチャネルαおよびβ_1サブユニットmRNAレベルも上昇させた。発現誘導されたNaチャネルは、nativeなNaチャネルと同一のアロステリックな開孔機構を有していた。 (2)Naチャネルup-regulationに伴い、Caチャネル活性化、カテコールアミン開口分泌が促進された。
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