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1998 年度 実績報告書

細胞内チロシンリン酸化のリアルタイム画像化法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09670115
研究機関国立医薬品食品衛生研究所

研究代表者

川西 徹  国立医薬品食品衛生研究所, 生物薬品部, 室長 (40124383)

研究分担者 渡部 明子  国立医薬品食品衛生研究所, 生物薬品部, 研究員
内田 恵理子  国立医薬品食品衛生研究所, 生物薬品部, 室長
キーワード蛍光プローブ / 蛍光顕微鏡 / 画像解析 / チロシンリン酸化 / src-類似領域
研究概要

チロシンキナーゼ情報伝達系において、タンパク質がチロシンリン酸化をうけた後、細胞内の各種機能分子がリン酸化部位を認識してタンパク質に結合し、その結果機能分子が活性化をうけ、さらに情報が下流に伝わることが明らかとなっている。その際機能分子がリン酸化部位を認識するにあたっては、SH2領域あるいはSH3領域と呼ばれるこれら機能分子に共通した相同領域が重要な役割を果たしていることが明らかとなっている。したがってSH2領域を有する機能分子をプローブとして用いることにより、チロシンキナーゼ情報伝達系において重要な役割を果たすリン酸化部位を特異的に検出することが可能になるととも、さらに機能分子の動きを画像化することにより情報が下流に伝わる経路の解析にも利用できる可能性が生まれる。そこで初年度チロシンリン酸化のプローブとしてSH2領域を有する機能タンパク質分子であるCy-2およびCy3.5標識ホスホリパーセCγ(530-850)およびGRB2(1-217)を作製した。今年度はこれら蛍光プローブをMDCK細胞以外にHela細胞や初代培養肝細胞へもマイクロインジェクションにより注入し、共焦点レーザー顕微鏡を用いて細胞内の挙動を画像化した。どちらの細胞でも、多くの細胞では形質膜付近への分布が観察されたが、細胞をEGF処理すると、蛍光は細胞全体へ拡散し、特にGRB2では核への分布が観察された。また初代培養肝細胞ではHGF刺激でも同様の変化が観察され、この変化はαアドレナリン性刺激あるいはバソプレシン刺激では観察されなかった。以上の局在の変化はゲニステインによって阻害された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 川西 徹: "細胞内カルシウムイオンのイメージング" 組織細胞工学. 24. 4-7 (1998)

  • [文献書誌] Hikaru TANAKA: "Intrasarcomere[Ca^<2+>]Gradients and Their Spatio-Temporal Relation to Ca^<2+> Sparks in Rat Cardiomyocytes" J.Physiol.508. 145-152 (1998)

  • [文献書誌] Masayuki YAMAMOTO: "Discrepant intracellula pH changes following intracellula C^<2+> increases induced by glutamate and Ca^<2+> ionophores in rat hippocampal neurons" Life Sci.63. 55-63 (1998)

  • [文献書誌] 川西 徹: "イオンインジケータ" 病理と臨床. 16. 1141-1147 (1998)

  • [文献書誌] 川西 徹: "共焦点レーザー走査顕微鏡を用いた細胞内カルシウムイオンの高速高分解能画像化" 日本薬理学雑誌. 112. 89-95 (1998)

  • [文献書誌] Toru KAWANISHI: "Suppression of Calcium Oscillation by Tributyltin Chloride in Cultured Rat Hepatocytes" Toxicol.Appl.Pharmacol. (in press). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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