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1997 年度 実績報告書

神経細胞とコレステロール代謝

研究課題

研究課題/領域番号 09670119
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東北大学

研究代表者

山本 徳男  東北大学, 遺伝子実験施設, 教授 (30192412)

キーワードリポ蛋白 / レセプター / 中枢神経系 / コレステロール
研究概要

アポE・リポ蛋白を特異的に認識するレセプターであるアポEレセプター2はLDLレセプターと共通の5つのドメインから構成されるが、LDLに対する親和性が極めて低い点で異なっている。ヒトアポEレセプター2ではスプライシングの違いにより繰り返し配列4〜7と4〜6を欠くタイプのレセプターが存在するが、アポE・リポ蛋白に対する結合親和性は影響されず、アポE・リポ蛋白の認識と結合には繰り返し配列1〜3のみで十分であることが示された。アポEレセプター2は脳に最も高く発現し、細胞内コレステロールの増加により影響を受けないことが示された。
アポEレセプター2の中枢神経系における役割を明らかにするために、ノックアウトマウスを作製した。最初にマウスのアポEレセプター2cDNAを解析した結果、ヒトのレセプターのリガンド結合ドメインがLDLレセプター同様に7つの繰り返し配列によりできるのに対し、マウスのレセプターは8個であることが示された。遺伝子解析の結果、アポEレセプター2の繰り返し配列をコードするエクソンがヒト遺伝子の進化の過程で失われたことが明らかになった。
マウス遺伝子を用いてターゲッテング・ベクターを作製し、ES細胞に導入したのちにアポEレセプター2遺伝子を部分欠損するES細胞を得、これを用いてキメラマウスを作製し、最終的にアポEレセプター2遺伝子を部分欠損するノックアウトマウスを作製することに成功した。ノックアウトマウスを系統として確立し、その表現型を現在解析している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Fujino,T.et al.: "Alternative translation initiation generates acyl-CoA synthetase 3 isoforms with heterogeneous amino termini." J.Biochem.122. 212-216 (1997)

  • [文献書誌] Kang,M.-J.et al.: "A novel acyl-CoA synthetase that may participate in reesterification of arachidonate in adrenal and ovarian steroidogenic cells." Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 94. 2880-2884 (1997)

  • [文献書誌] Kim,D.-H.et al.: "Exon/Intron Organization,Chromosome Localization,Alternative Splicing and Transcription Units of the Human Apolipoprotein E Receptor 2 Gene." J.Biol.Chem.272. 8498-8504 (1997)

  • [文献書誌] Kohno,M.et al.: "1 alpha,25-dihydroxyvitamin D3 induces very low density lipoprotein receptor mRNA expression in HL-60 cells in association with monocytic differentiation." Atherosclerosis. 133. 45-49 (1997)

  • [文献書誌] Minekura,et al.: "Human acyl-coenzyme A synthetase 3 cDNA and localization of its gene (ACS3) to chromosome band 2q34-q35." Genomics. 42. 180-181 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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