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1997 年度 実績報告書

キマ-ゼの形成する新規生理活性物質エンドセリン(1-31)の発見とその生理機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 09670130
研究種目

基盤研究(C)

研究機関徳島大学

研究代表者

木戸 博  徳島大学, 分子酵素学研究センター, 教授 (50144978)

研究分担者 唐渡 孝枝  徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助教授 (60108876)
キーワードキマ-ゼ / エンドセリン / ビックエンドセリン / エンドセリンレセプター / 平滑筋収縮 / 肥満細胞
研究概要

従来の研究から、Big Endotheolin(ET)はET変換酵素により21個のアミノ酸からなる生理活性ペプチドのET(1-21)になり、その生理機能が発見するとされていた。我々は肥満細胞に局在するキマ-ゼがBig ETを限定分解し31個のアミノ酸からなる新たな生理活性物質ET(1-31)を作ることを見出した。生体内に存在する他のキモトリプシン型プロテアーゼのカテプシンGや、α-キモトリプシン、さらにラットのキマ-ゼは、Big ETを複数の部位で切断し、不活性型に分解した。ET(1-31)はET(1-21)と同様血管平滑筋や気管支平滑筋を収縮し、収縮に先立って細胞内Ca^<++>の流入を引き起こした。特にラットの気管では、ET-2(1-31)に対する反応性が強く、ET-1(1-31)に対して、約10倍近い収縮性を示した。またヒトの肺や心臓には、ET(1-21)よりむしろET(1-31)が多く存在し、中でもET-2(1-31)はET-2(1-21)に比較して10倍量も多いことが判明した。さらにET-1(1-31)はこれまでに知られているET-1(1-21)のエンドセリンレセプターのET_AやET_Bに親和性を示さず、ET(1-31)には、別のレセプターの存在が推定された。但し、これまでに知られているET_Aのアンタゴニストは、ET-1(1-31)の効果を抑制することから、ET_AアンタゴニストはET_Aレセプター以外にもET(1-31)のレセプターに結合することが考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ayako Nakano: "Selective conversion of big endothelins to tracheal smooth muscle-constricting 31-amino acid length endothelins by chyma from human mast cells" J.Immunol.159. 1987-1992 (1997)

  • [文献書誌] Hiroshi Kido: "Human chymase as the enzyme forming novel bioactive 31-amino acid length endothelins" Biol.Chem.(in press). (1998)

  • [文献書誌] Masanori Yoshizumi: "Endothelin-1(1-31),a novel vasoactive peptide of the endothelin family,causes arise in (Ca)i in human coronary arthery smooth muscle cells" Eur.J.Pharmacol.(in press). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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