• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

ヒト・ケモカイン遺伝子ファミリーの形成機構

研究課題

研究課題/領域番号 09670135
研究機関熊本大学

研究代表者

野見山 尚之  熊本大学, 医学部, 講師 (00156225)

研究分担者 三浦 洌  熊本大学, 医学部, 教授 (70093466)
棚瀬 純男  熊本大学, 医学部, 助教授 (20112401)
キーワードケモカイン / LARC / SLC / ELC / PARC / fractalking / DNA重複 / 染色体17番
研究概要

ケモカイン・ファミリーは炎症、ウイルス感染および細胞増殖に関与する一群のサイトカインからなり、ヒトでは我々が最近クローニングしたものも含めて現在までに約40種のメンバーが報告されている。我々はESTから見出したCCケモカインLARC(liver and activation-regulatedchemokine),SLC(secondary lymphoid tissue chemokine),ELC(EBI1-ligand chemokine),PARC(pulmonary and activation-regulated chemokine)、LEC(liver-expressed chemokine)およびCX3CケモカインfractalkineのcDNAをクローニングし、それらの遺伝子のマッピングを行った.その結果、従来の17番染色体に存在し、主に単球に対して遊走活性を示すCCケモカインとは異なってリンパ球や樹状細胞に対して作用するCCケモカインは主に17番以外の染色体に存在することが明らかとなった.また17番染色体上のPARCの遺伝子構造を調べるとMIP-1α-likeな配列2個が融合して形成されたと考えられる構造をしていた.またPARCのマウス遺伝子は存在せず、ヒトと齧歯類が分岐した後に、PARC遺伝子が形成されたと考えられた.以上からCCケモカイン遺伝子は17番上で恐らくMIP-1α遺伝子領域を中心に重複機構で形成されたと思われる.特に17番以外に存在するCCケモカイン遺伝子は進化的に古い時代に重複し、他の染色体に転移していったものと考えられ、またPARCなどごく最近形成されたと考えられる遺伝子はしたがって17番の大遺伝子クラスター内に見出されるのであろう.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] H.Nomiyama et al.: "The human CC chemokine TECK(SCYA25)maps to chromosome 19p13.2" Genomics. 51(2). 311-312 (1998)

  • [文献書誌] H.Nomiyama et al.: "Human chemokines fractalkine(SCYD1),MDC(SCYA22) and TARC(SCYA17) are clustered on chromosome 16q13" Cytogenet. Cell Genet.81(1). 10-11 (1998)

  • [文献書誌] R.Yoshida et al.: "EBI1-ligand chemokine(ELC)attracts a broad spectrum of lymphocytes:Activated T cells strongly upregulate CCR and efficiently migrate toward ELC" Int.Immunol.10(7). 901-910 (1998)

  • [文献書誌] M.Nagira et al.: "A lymphocyte-specific CC chemokine,secondary lymphoid tissue chemokine(SLC),is a highly efficient chemoattractant for B cells and activated T cells" Eur.J.Immunol. 28(5). 1516-1523 (1998)

  • [文献書誌] H.Nomiyama et al.: "Assignment of the human CC chemokine MPIF-2/eotaxin-2(SCYA24)to chromosme 7q11.23" Genomics. 49(2). 339-340 (1998)

  • [文献書誌] K.Shoudai et al.: "Isolation of cDNA encoding a novel human CC chemokine NCC-4/LEC" Biochim.Biophys.Acta. 1396(3). 273-277 (1998)

URL: 

公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi