研究課題/領域番号 |
09670137
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
佐々木 輝捷 札幌医科大学, 医学部・附属がん研究所, 教授 (00045494)
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研究分担者 |
佐々木 洋子 札幌医科大学, 医学部・附属がん研究所, 講師 (60045424)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | CAKβ / PYK2 / タンパク質チロシンキナーゼ / cDNA発現クローニング / Hic-5 / SH2ドメイン / チロシンリン酸化 / 核移行 |
研究概要 |
1.CAKβ C-ドメインをプローベに用いてヒト脳cDNAライブラリーをスクリーニングし、CAKβ/PYK2結合タンパク質{CBP-1}のcDNAをクローン化した。CBP-1は、Hic-5のヒトホモログであったが、私達のcDNAにより、Hic-5のN末側に更に16アミノ酸残基存在することが明らかになった。Hic-5は焦点接着に局在した。Hic-5には、4個のLIMドメインと5個のLDモチーフがあり、焦点接着局在タンパク質であるパキシリンに最も近縁であった。Hic-5は、そのNドメインでCAKβおよびFAKのCドメイン後半部分に特異的に結合した。抗Hic-5抗体を用いて、WFB細胞抽出液からHic-5を免疫沈降すると、CAKβが共沈した。WFB細胞を刺激してCAKβのチロシンリン酸化を亢進するとHic-5のチロシンリン酸化も亢進した。2.Hic-5のチロシンリン酸化は、COS-7細胞でCAKβの共発現により亢進し、そのレベルは細胞を高浸透圧で刺激すると増強した。Y60F変異Hic-5の発現では、Hic-5のチロシンリン酸化が認められなかったので、Hic-5のTyr-60残基がこのリン酸化の主要部位であることを見い出した。CAKβのHic-5結合部位欠失変異体は、Hic-5をチロシンリン酸化することが出来ず、リン酸化には両者の結合が重要であった。リン酸化したHic-5はGST-Csk SH2に結合したが、この結合は特異的で、Fyn、Src、CrkのSH2ドメインには結合しなかった。3.野生型CAKβは細胞質に存在するが、A点変異を持つCAKβは核にのみ局在した。野生型CAKβも細胞培養の条件により、その一部が核に蓄積した。焦点接着に局在するHic-5も、A点変異CAKβと共に発現すると、一部は核内にも局在するようになった。
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