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1998 年度 実績報告書

遺伝子工学的手法によるヒト肝癌腫瘍抗原の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09670181
研究機関岐阜大学

研究代表者

高見 剛  岐阜大学, 医学部, 教授 (70136943)

研究分担者 中山 崇  岐阜大学, 医学部, 助手 (20293558)
斉尾 征直  岐阜大学, 医学部, 助手 (40242721)
キーワードHLA-A24 / 肝癌細胞 / 腫瘍抗原 / ペプチド / Hep-3B細胞 / 抗HLA-A24抗体 / 酸溶出法 / ペプチド・シークエンス
研究概要

本年度は、既に確立したHLA-A24発現Hep-3Bヒト肝細胞癌変異株(Hep-3B-A24)よりHLA結合ペプチドを回収し、ヒト肝細胞癌関連腫瘍抗原ペプチドを解析することを試みた。第一にNP-40可溶化膜分画を自家製抗HLA-A24抗体を結合したアフィニティーカラムを用い、ペプチド結合A24分子の特異的分離を試みたが、解析可能な試料は得られなかった。そこで市販抗A24/A11抗体結合カラムを作製して再度試みたが、、やはり必要量の試料は回収できなかった。原因として可溶化に用いたHep-3B-A24の細胞数が不充分であった(1×10^8を使用)可能性と、両抗体の抗原親和性の低さが考えられた。第二の試みとしてHep-3B-A24細胞5×10^8個から、酸溶出法にて全HLA分子結合ペプチドを回収して解析した。酸溶出掖は逆相カラムで濃縮、溶出し、分子量3000以下の粗分画を高速液体クロマトグラフィーで分画した。同様に調整した対照Hep-3B細胞の分画には認められない5本のピークを回収し、ペプチド・シークエンスを行った。しかしながら、解析されたペプチド・シークエンス中にNCBIペプチド・バンクに登録されたものと合致するものは認められず、また、A24結合ペプチド・モチーフを有する分画も得られなかった。HLA分子結合ペプチド解析の研究では10^<10>オーダーの細胞数を用いた報告が多く、本研究では1回の解析量が5×10^8個であることから、試料が不充分であった可能性が考えられた。今後は回転培養など培養方法を改善してより大量の細胞数を用いること、ならびに、インターフェロンなどを培養に加えてHLA分子の発現量を増やすことなどにより、溶出A24分子結合ペプチドの増量を図る必要があるものと考えている。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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