(平成9年度)OX40(CD134)は活性化T細胞に発現する分子で、その遺伝子構造からTNF/NGFリセプターファミリーの一員であることが判明し、腫瘍増殖やリンパ球分化に関連しているされるが、その機能的役割はまだ殆どが不明である。我々は、本分子の機能を解析する一貫として、細胞内ドメインに対する特異抗体を作製し、免疫沈降、ウェスタンブロットに夜蛋白レベルの解析、CAT-OX40のキメラ蛋白の発現による細胞内ドメインのシグナル伝達の解析を試みた。ノーザンブロットによるmRNAの解析であはHUT-102、MT-2及び活性化リンパ球、胎盤、や正常の胎児心臓、肺臓、脾臓では1.3kbに認識された。また 心臓、骨格筋では2.5kbにも確認された、これらをもとにして検索で、骨格筋では細胞内ドメインを保持するOX40のvariantの存在を見いだした。この分子の特性と疾患との関わりについて現在解析を進めている。ウェスタンブロットによる解析では、50kbに活性化リンパ球やHUT102、MT-2、骨格筋に認めたが、免疫組織化学による観察では正常組織では、正常リンパ節は軽度、心、筋の陽性は極めて弱かった。上皮系腫瘍の周囲にみられたリンパ球に発現しており、腫瘍浸潤との関わり示唆された。CAT-OX40の遺伝子のCOS-7のトランスフェクト実験から、TRAF1とTRAF2と会合し、さらに転写因子NFk-Bの活性も上昇していることも確認された。(平成10年度の予定)シグナル伝達系の中心に解析する。
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