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1998 年度 実績報告書

hnRNP A2/B1蛋白の機能と病的意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09670216
研究機関筑波大学

研究代表者

菅間 博  筑波大学, 基礎医学系, 講師 (10195191)

研究分担者 佐藤 浩昭  筑波大学, 臨床医学系, 講師 (00261800)
堀口 尚  茨城県立医療大学, 助手 (30238795)
キーワードhnRNP B0 / 一本鎖テロメアDNA
研究概要

前年度,hnRNP(heterogeneous nuclear ribonucleo-protein;核内不均一リボ核蛋白)A2/B1蛋白には,exon2およびexon9のalternamative splicingにより,A2,B1,BO^a,BO^bの4種のアイソフォーム蛋白が存在することが明らかにした.そこで各hnRNPA2/B1蛋白分子の機能の差を明らかにすることを目的として,テロメア配列DNAとの関係に着目し検討した.
1. hnRNP A2/B1蛋白の各アイソフォームの組織発現
hnRNP A2/B1蛋白の組織内発現の差を,mRNAおよび蛋白レベルで検討した結果,exon9の欠損するBO^a及びBO^b蛋白は,精巣に組織特異的に発現されること,exon2の欠損するA2及びBO^a蛋白は,mRNAおよび蛋白レベルでの発現量に差があることを明らかにした.
2. hnRNPA2/Bl各アイソフォームと一本鎖テロメアDNAとの関係
組み換え蛋白を作製し,各アイソフォームの一本鎖テロメアDNAに対する結合を比較解析した結果,各蛋白はテロメアDNAの反復配列最小単位であるTTAGGGの6塩基に結合し,その結合強度は,A2=BO^a≪B1≦BO^b蛋白の順で,BlおよびBO^bの結合平衡定数は,1.85X10^<-7>Mよび2.15X10^<-7>Mであった.
3, テロメアDNA維持機構との関係
BO^b蛋白は,テロメア反復配列に結合して,ヌクレアーゼからの一本鎖テロメアDNAの保護作用を示すこと,また,in vitroのテロメア伸長反応を亢進させることを明らかにした.
以上から,hnRNPA2/B1蛋白,特にBO^b蛋白は,mRNAの代謝・輸送のみではなく,脊椎動物におけるテロメア維持機構に深く関係しており,生理的なテロメア結合蛋白の有力な候補であると考えられた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kamma H,Horiguchi H,Wan L.,Matsui M,et al.: "Characterization of the hnRNP A2/B1 Proteins: Tissue-Specific Expression and Novel Isoforms." Exp.Cell.Res. 246・2. 399-411 (1999)

  • [文献書誌] Yazawa T,Kamma H,Fujiwara M,Matsui M,et al.: "Lack of Class II trans-activator causes severe deficiency in HLA-DR expression in small cell lung cancer." J.Pathology. 187・2. 191-199 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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