研究課題/領域番号 |
09670241
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
伊藤 浩行 近畿大学, 付置研究所, 教授 (60113148)
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研究分担者 |
竹森 久美子 近畿大学, 医学部, 助手 (00288888)
河合 潤 近畿大学, 医学部, 講師 (10234006)
山本 和夫 近畿大学, 付置研究所, 助手 (40182612)
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キーワード | 高血圧性脳障害 / フリーラジカル / 接着分子 / 血液脳関門 |
研究概要 |
本研究の目的は、高血圧による脳血管障害の初期病変である脳浮腫が、好中球と内皮細胞の接着に始まる一連のフリーラジカル傷害に基ずくことを明らかにすると共に、トリガーとしてNOが重要な役割を有していることを明らかにすることにある。 重症の高血圧により高率に脳血管傷害をきたすSHRSPを用い、正常血圧のWKYを対照として、好中球および内皮細胞における加齢あるいは血圧上昇に伴う病態を検索した。 1、重症の高血圧発祥後のSHRSPでは、大脳皮質に浮腫あるいは微小軟化巣の発生が認められた。 2、大脳皮質におけるICAM-1,GLUT-1、iNOSの発現を免疫組織化学的に検索したところ、高血圧発症後のSHRSPではICAM-1の発現亢進、GLUT-1の低下、iNOSの亢進がみとめられた。 3、好中球のフィブロネクチンに対する接着能は成熟SHRSPではWKYに比べ明らかに亢進しており、またこれらの好中球におけるMac-1の発現をflow cytometryにより検索したところ、明らかな亢進が認められた。 4、血漿中のNO代謝産物(NO_<3->)量をHPLCにより測定したところ、WKYでは加齢に伴う変動は見られずほぼ一定であったが、SHRSPでは次第に上昇し、WKYよりも有意に高値を示した。 5、これらの結果より、高血圧発症後のSHRSPでは好中球および内皮細胞の機能亢進が見られ、両者の接着およびそれに基ずくNOの産生亢進が血管透過性の亢進を惹き起こすと考えられる。
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