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1998 年度 実績報告書

高血圧性脳障害における傷害因子としてのNDの関与

研究課題

研究課題/領域番号 09670241
研究機関近畿大学

研究代表者

伊藤 浩行  近畿大学, 付置研究所, 教授 (60113148)

研究分担者 竹森 久美子  近畿大学, 医学部, 助手 (00288888)
河合 潤  近畿大学, 医学部, 講師 (10234006)
山本 和夫  近畿大学, 付置研究所, 助手 (40182612)
キーワード高血圧性脳障害 / フリーラジカル / ND / 接着分子
研究概要

平成9年度の研究において、重症の高血圧を発症したSHRSPにおける微小血管内皮細胞の機能異常に好中球の活性化およびそれに伴うNO産生の亢進が重要な役割を演じていることが推測された。そこでこのような仮説をより明確にするために、以下の実験を行った。
1、好中球におけるiNOSの発現をRT-PCRにより検討した。WKYでは加齢による変動は見られず、ほぼ一定であるのに対し、SHRSPでは次第に上昇し、23週令では明らかに高値を示した。従って、SHARSPにおける血漿NO_3濃度の上昇は、好中球によるNO産生の亢進の結果とも推測される。
2、好中球の活性化やiNOSを阻害した場合の影響を検索した。好中球を活性化させるためにlipopolysaccharide(LPS)を、iNOSを阻害するためにS-methyl isothiourea(SMT)を投与し、それぞれの対照群と比較検討した。脳重量はSMT投与群において有意に低地であり、脳病変を有するものは全く認められなかったが、対照群では7例中3例に浮腫が認められた。Flow cytometryにより好中球におけるMac-1の発現を比較するとLPS群では増強が認められたが、MTS群では抑制が認められた。免疫組織学的には、それぞれの対照群に比べ、ICAM-1を発現する内皮細胞の数はLPS群では多く、SMT群では明らかに少なく、またGLUT-1に陽性を示す細胞はLPS群では少なく、SMT群では多いことが認められた。
これらの結果は、好中球由来のNOが病変の発生に重要な役割を演じていることを示している。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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