研究課題/領域番号 |
09670253
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
鈴木 守 群馬大学, 医学部, 教授 (60056033)
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研究分担者 |
相川 正道 東海大学, 総合医学研究所, 教授 (90271593)
田村 遵一 群馬大学, 医学部, 講師 (60192184)
山下 哲 群馬大学, 医学部, 教授 (50025623)
狩野 繁之 国立国際医療センター研究所, 部長 (60233912)
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キーワード | シュワルツマン反応 / LPS / マラリア / サイトカイン |
研究概要 |
チフス菌LPSおよび大腸菌LPSと培養熱帯熱マラリア原虫抽出液によるシュワルツマン反応試験:熱帯熱マラリア原虫をin vitro培養し、サポニンを作用させて感染赤血球成分を除去し、洗浄して原虫を単離したのち超音波破砕操作によって破壊した。原虫破壊浮遊液を遠心して上清を得て熱帯熱マラリア原虫抽出液とした。チフス菌LPSおよび大腸菌LPSを購入しておのおの全身シュワルツマン反応をおこすことを確認した。あらかじめLPSを静脈注射したウサギを用意し、24時間後に熱帯熱マラリア原虫抽出液を静脈注射し、ただちにウサギの腎臓をしらべたところ、皮質に暗赤色に変色した部分が観察された。この部分をとって組織学的観察をおこなったところ、尿細管に沿った毛細管内に赤血球が鬱滞し赤血球のつまった毛細管が瀰漫性に拡張している像を読みとることができた。しかし、出血巣はみとめられなかった。以上の所見から、チフス菌もしくは大腸菌由来のLPSとマラリア原虫粗抽出液とにより、ウサギに類全身シュワルツマン反応をおこすことが可能であることが判明した。毛細管に赤血球が付着する像から類シュワルツマン反応により毛細管内皮に細胞接着分子が発現していることが想定された。そこでタイの病院で収集された重症マラリア患者からの血清中の細胞接着分子を定量したところ、重症例においてはいずれも有意に高いことが判明した。
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