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1997 年度 実績報告書

ウエルシュ菌Σ-毒素の活性化および作用機序の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09670286
研究種目

基盤研究(C)

研究機関香川医科大学

研究代表者

南 純三朗  香川医科大学, 医学部, 助教授 (40157566)

研究分担者 片山 誠一  香川医科大学, 医学部, 助手 (70169473)
松下 治  香川医科大学, 医学部, 助手 (00209537)
岡部 昭延  香川医科大学, 医学部, 教授 (20093677)
キーワードClostridium perfringens / ウエルシュ菌 / ε-毒素 / λ-毒素 / トリプシン / マウス致死活性
研究概要

ウエルシュ菌(Clostridium perfringens)の産生するε-毒素は強い致死毒素であるが、不活性な毒素前駆体として産生される。ε-毒素前駆体はトリプシンによって活性化を受けることが報告されているが、その作用機序としてε-毒素前駆体のN末端側が切断されることが報告されているにすぎない。こそで、本研究ではε-毒素前駆体の活性化において、トリプシンによるC末端側の切断の有無、菌本来の産生するプロテアーゼによる活性化の有無に着目し、次の点を明らかにした。(1)トリプシン以外にも同じ菌によって産生されるプロテアーゼであるλ-毒素によってε-毒素前駆体が活性化を受ける。(2)ε-毒素前駆体の活性化は単にN末端側のみならずC末端側が切削されることによって起こる。(3)λ-毒素およびトリプシン、キモトリプシンによるN末端側およびC末端側の片断点を決定した。(4)N末端側、C末端側における切断点の相違によって活性化毒素の致死活性が異なる。
ε-毒素前駆体はλ-毒素によってN末端側より10アミノ酸残基が、C末端側より29アミノ酸残基が切断除去されて活性化された。活性化毒素のマウスに対するLD_<50>は110ng/kg体重であった。トリプシンではN末端側より13アミノ酸残基が、C末端側より22アミノ酸残基が切断除去されて活性化された。LD_<50>は320ng/kg体重であった。トリプシン作用後さらにキモトリプシンを作用させるとC末端アミノ酸がさらに7残基切断除去され、LD_<50>は65ng/kg体重に上昇した。
以上の結果を(1)ε-毒素前駆体の全アミノ酸配列の決定、(2)ε-毒素前駆体およびλ-毒素の精製、(3)活性化ε-毒素のTOF-マススペクトルによる分子量の決定およびN末端アミノ酸の分析、によって明らかにした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Junzaburo Minami: "Lambda-toxin of Clostridium perfringens activates the precursor of epsilon-toxin by releasing its N-and C-terminal peptides" Microbiology and Immunology. 41・7. 527-535 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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