研究課題/領域番号 |
09670322
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
山田 章雄 国立感染症研究所, 筑波医学実験用霊長類センター, センター長 (50150876)
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研究分担者 |
棚林 清 国立感染症研究所, 筑波医学実験用霊長類センター, 主任研究官 (50197505)
竹内 薫 国立感染症研究所, 村山分室・ウイルス製剤部, 主任研究官 (00192162)
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キーワード | パラミクソウイルス / 細胞融合 / 感染性cDNA / リバースジェネティクス |
研究概要 |
われわれはムンプスウイルスcDNAから感染性ウイルスを回収する所謂リバースジェネティクスシステムの構築を目指してきたが、これまでのところ成功していない。われわれが実験に用いたプラスミドDNAやワクシニアウイルスあるいは実験操作に問題があるか否かを把握するために、同じパラミクソウイルスの一員である麻疹ウイルスのcDNAからの回収を試みることにした。この系は既にDr.Martin A.Billeterらによって2種類の方法が確立されているので、これらの方法を導入することによりわれわれの実験系を検証できると考え本研究を行った。 麻疹ウイルスN、Pタンパク質およびT7RNAポリメラーゼを恒常的に発現している293-3-46細胞に麻疹ウイルス完全長cDNAを含むp(+)MV2AプラスミドおよびLタンパク質発現プラスミドpEMC-Laプラスミドをリン酸カルシウム法によりトランスフェクトした後、培養上清中のウイルスの存在をCPEを指標に測定したところ、ウイルスの回収が確認できた。また、CATレポーター遺伝子を含むミニゲノムプラスミドp107MV(-):CATをトランスフェクトした場合には細胞内にCAT活性が検出された。同様の実験をHeLa細胞を用いて行ったところ、T7ポリメラーゼを発現するワクチニアウイルスMVA-T7を感染させた後に、Nタンパク質発現プラスミドpEMC-Na、Pタンパク質発現プラスミドpEMC-Pa、Lタンパク質発現プラスミドpEMC-La、p(+)MV2Aプラスミドをリン酸カルシウム法によりトランスフェクションした場合に、感染性ウイルスが回収できた。またp107MV(-):CATをトランスフェクトした場合には細胞内にCAT活性が検出できた。
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