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1997 年度 実績報告書

NK細胞レセプターのシグナル伝達分子の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09670328
研究種目

基盤研究(C)

研究機関千葉大学

研究代表者

荒瀬 尚  千葉大学, 医学部, 助手 (10261900)

キーワードNKR-P1 / CD161 / CD16 / FcRγ鎖 / ADCC / NK細胞 / IFN-γ / CD3ζ鎖
研究概要

NKR-1分子(CD161)は、NK細胞レセプターの一つと考えられており、NK細胞の細胞障害性や、IFN-γの産生において重要な役割を担っていると考えられている。従って、NKR-P1分子のシグナル伝達機構を明らかにすることは、NK細胞の活性化機構を明らかにする上で重要である。そこで、本研究では、NKR-P1分子のシグナル伝達機構を明らかにするためにNK細胞においてNKR-P1分子に結合している分子を解析したところ、Fcレセプターのシグナル伝達分子であるFcRγ鎖がNKR-P1分子に結合していることを明らかにした。さらに、FcRγ鎖欠損マウスを用いて解析したところ、FcRγ鎖がNKR-P1分子のシグナル伝達に必須であることを明らかにした。また、FcγRIII(CD16)もADCC等のNK細胞の活性化に重要な機能を担っている。以前より、NK細胞にはTCRのシグナル伝達分子であるCD3ζ鎖が発現していることが知られているがその機構については、明らかにはなっていない。そこで、CD3ζ鎖欠損マウスのNK細胞を解析したところ、FcγRIIIの発現が著明に増加していることが明らかになった。機能的にもCD3ζ鎖欠損マウスのNK細胞では、ADCC活性等のFcγRIIIを介した活性が増強していることが明らかになった。以上より、CD3ζ鎖は、単にシグナル伝達分子として機能するばかりでなく、FcγRIIIの発現制御分子として、重要な機能を担っていることを明らかにした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Arase,N.et al.: "Association with FcRγ is essential for activation signal through NKR-P1(CD161)NK cells and NK1.1^+.T cells." J.Exp.Med.186. 1957-1963 (1997)

  • [文献書誌] Yamazaki,T.et al.: "A shift from negative to positive selection of autoreactive T cells by the reduced level of TCR signal in TCR-transgenic CD3ζ-deficient mice." J.Immunol.158. 1634-1640 (1997)

  • [文献書誌] Saijo,K.et al.: "Crucial role of Jak3 in negative selection of self-reactive T cells." J.Exp.Med.185. 351-356 (1997)

  • [文献書誌] Watanabe,N.et al.: "Th1 and Th2 subsets equally undergo Fas-dependent and independent activation induced cell death." Eur.J.Immunol.27. 1858-1864 (1997)

  • [文献書誌] Onoe,K.et al.: "Influence of graft versus host reaction on the T cell repertoire differrentiating from bone marrow precursors following allogeneic bone marrow transplantation." Transpl.Immunol.5. 75-82 (1997)

  • [文献書誌] Saito,T.et al.: "Kinases and phosphatases in lymphocyte and neuronal singnaling." Springer-Verlag,Tokyo,Japan, 366 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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