研究課題/領域番号 |
09670342
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
小端 哲二 順天堂大学, 医学部, 講師 (10205445)
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研究分担者 |
西岡 久寿樹 聖マリアンナ医科大学, 難治研, 教授 (60049070)
奥村 康 順天堂大学, 医学部, 教授 (50009700)
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キーワード | 自己免疫 / Fas / FasL / gldマウス / アポトーシス / 免疫寛容 / 骨髄移植 |
研究概要 |
既に自己免疫疾患を発症している20週齢以降のC3H/Hej-gld/gld(gld)マウスをレシピエントとし致死線量(1000R)の放射線照射した後、wild-type C3H/Hej(wt)またはgldマウス(6〜10週齢)の骨髄細胞を移植した。BMT(wt->gld)マウスでは移植後、腫大していたリンパ組織や高γ-グロブリン血症も徐々に減少しはじめBMT5ヵ月後にはwtマウスのそれに近似してきた。gldマウスに特徴的なgld細胞(B220+T細胞)の消失もBMT(wt->gld)マウスでは確認され、Fas/Fasリガンド(L)を介した細胞障害活性の回復もみられた。BMT(wt->gld)によって再構成されたFAS/FasL系はgldマウス内脾臓、リンパ節、胸腺組織中のFas感受性細胞(gld細胞および表現型上正常なT細胞、B細胞)を除去することが明らかとなった。これは、組織学的にも、BMT(wt->gld)後の脾臓、リンパ節、胸腺内に高頻度に細胞のDNA断片化像(アポトーシス)ならびにFasL陽性細胞の浸潤が認められた。 以上の結果より、Fas/FasL系によって除去され得る(べき)細胞がgld細胞のみならず表現型上正常細胞にも存在すること、そして骨髄移植によって再構築されたFasL陽性細胞が胸腺および末梢に残存する異常細胞を直接除去しgldマウスの自己免疫性を正常化することが示唆される。
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