研究課題/領域番号 |
09670344
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
八木 淳二 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70182300)
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研究分担者 |
藤巻 わかえ 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (90256496)
今西 健一 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (80124527)
内山 竹彦 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (00050550)
田中 義正 京都大学, 医学部, 助手 (90280700)
加藤 秀人 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00241084)
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キーワード | T細胞活性化マーカー / 胸腺内でのT細胞の分化、選択 / NKT細胞 |
研究概要 |
モノクローナル抗H4抗体は、ヒト活性化T細胞に表現される補助刺激シグナル分子ICOS(Hutloff,A.et al.Nature,397:263,1999)のtransfectantにも反応することから、マウスH4分子は、ICOSと同一の分子である可能性が高いことが判明した。すでに報告してきたように、H4分子はマウス胸腺において、通常のNKT細胞に中等度に表現され、TCR-αβ^<high>、CD44^<int>、Ly6CおよびNK1.1を全く表現しない新しいタイプのinvariantVα14^+胸腺T細胞に強く表現される。本年度は、invariantVα14^+胸腺T細胞の反応性に焦点をあて解析したところ、DBA/2マウス胸腺において、クローン消失を逃れて存在するVβ7^+invariantVα14^+胸腺T細胞は、スーパー抗原、Yersiniapseudotuberculosis-derived mitogenに対してin vitroでBALB/cに匹敵する高いIL-4産生を示したが、マウス乳癌ウイルス-7陽性のアクセサリー細胞には、全く反応性を認めなかった。したがって、invariantVα14^+T細胞はクローン消失に抵抗性があり、DBA/2マウスにおいて潜在的に自己反応性であるVβ7^+invariantVα14^+T細胞は、外来抗原には反応性を保ちながら、自己寛容を維持するユニークな免疫学的な調節を受けていることが明らかになった。以上の結果から、ICOSは、補助刺激シグナル分子としての意義のほかに、C57BL/6マウスに限らず、他のマウス系統の胸腺においてinvariantVα14^+T細胞のマーカーになりうることが判明した。
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