研究課題/領域番号 |
09670347
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
松井 聖 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (00291815)
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研究分担者 |
筒井 ひろ子 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (40236914)
中西 憲司 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60172350)
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キーワード | エンドトキシン肝障害 / CD3^<int>IL-2Rβ^+T細胞 / インターロイキン-18 / インターロイキン-12 |
研究概要 |
申請者は、以前にPropionibacterum acnes (P. acnes)で前処置されたマウスに、エンドトキシン(LPS)を投与することで誘導されるエンドトキシン肝障害(実験的劇症肝炎)の系を用い、肝内で分化したユニークなCD3^<int>IL-2Rβ^+CD4^-T細胞の機能を明らかにする目的で、申請した研究内容のうち、4項目中3項目について明らかにした。1. P. acnesまたはIL-12投与によるCD4^+NK1.1^+T細胞の肝から消失するメカニズムの解明:CD4^+NK1.1^+T細胞の消失の機序がFasを介したアポトーシスによるものか否かを検討するために、IL-12をB6バックグランドのlpr/lprマウスに投与し、CD4^+NK1.1^+T細胞を検討した結果、lpr/lprマウスでも、CD4^+NK1.1^+T細胞の消失したことから、Fas系を介したアポトーシスではないことが明らかとなった。2.IL-18のCD3^<int>IL-2Rβ^+CD4^-T細胞に対する作用の解析:B6マウスにP. acnesまたはIL-12を投与し、Type-1T細胞として同定されたCD3^<int>IL-2Rβ^+CD4^-T細胞を分取し、in vitroでIL-18共存下に培養し、IFN-γの産生能、FasL発現能及びFas分子発現細胞に対する細胞傷害活性を検討した結果、IFN-γの産生を認め、FasL発現能の増強とFas分子発現細胞に対する細胞傷害活性が認められた。3.IL-18ノックアウトマウスを用いたP. acnes/LPSによる肝障害誘導の検討:肝障害誘導に対するIL-18の役割を明らかにするために、IL-18ノックアウトマウスにP. acnes/LPSを投与し、肝障害の有無をH-E染色で確認した結果、肝障害の誘導は認められなかった。このことから、IL-18はP. acnes/LPSによる肝障害誘導に中心的役割を果たしている。4.P. acnesまたはIL-12投与によるIL-18ノックアウトマウス肝内でのType-1T細胞(CD3^<int>IL-2Rβ^+CD4^-T細胞)の誘導とFasL発現の検討:現在、IL-18ノックアウトマウスのバックグランドをB6にしており、間もなく、使用可能となるので、上記実験を予定している。
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