研究課題/領域番号 |
09670375
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
田中 志信 金沢大学, 工学部, 助教授 (40242218)
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研究分担者 |
村田 和香 北海道大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (10200304)
山越 憲一 金沢大学, 工学部, 教授 (40014310)
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キーワード | 高齢者 / 活動性評価 / 寝たきり防止 / 姿勢計測 / 無拘束計測 / 起立性低血圧 |
研究概要 |
1. 一心拍毎の血圧の無拘束計測装置の試作 高齢者における起立性低血圧の有無など日常生活下における循環動態をより詳細に記録・評価することを目的に、一心拍毎の血圧を無拘束的に測定する携帯型装置のプロトタイプシステムを試作した。測定部位は手指基部あるいは頭部(浅側頭動脈)で、健常者を対象としたフィールド試用の結果、本装置により一心拍毎の最高・平均・最低血圧が日常生活下の条件で取得可能で、得られたデータを解析することにより起立性低血圧の指標となる圧受容体反射感度が計測可能であることが確認された。 2. 高齢者を対象とした日常生活下における姿勢解析 前年度試作した生体情報の在宅収集装置を用いて、生活環境の異なる高齢者を対象とし日中約10時間の無拘束姿勢計測を行った。対象者は71〜83歳の女性8名で在宅で単身、在宅で家族と同居、老人健康保険施設入所者、及び老人病院に入院中の患者が各2名である。各被験者に対して午前8時から午後6時までの10時間の姿勢変化を測定間隔0.2秒で測定・記録した。得られたデータから各人の姿勢ヒストグラムを求めるとともに、動画表示の解析から各被験者の歩行回数及び歩行時間、姿勢の変化数、各肢位での休息時間等を求めた。その結果、高齢者の日常生活下における行動や活動性というものが客観的に評価可能であることが確認されるとともに、生活環境の違い、すなわち在宅か施設や病院で生活しているか、さらには同じ在宅でも単身か家族と同居かといった違いで、日常取る姿勢の種類や頻度、活動性に大きな差が見られることが客観的に示された。これらの結果から、何らかの障害を持つ高齢者の治療に際して「寝たきり」状態を惹起させないためには、障害の快復状況に応じて患者の生活環境をも考慮すべきであることが確認され、機能面の評価に加え、生活スタイル、生活信条をも把握したリハビリテーションプログラムの必要性が示された。
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