研究課題/領域番号 |
09670380
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
別所 文雄 杏林大学, 医学部, 教授 (40010285)
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研究分担者 |
谷村 雅子 国立小児病院, 小児病療研究センター・小児生態研究部, 部長 (90014191)
吉野 浩 杏林大学, 医学部, 助手
林 泰秀 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (30238133)
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キーワード | 小児がん / 家族性発生 / がん抑制遺伝子 / がん発生要因 / 家族性白血病 / 家族性腫瘍 |
研究概要 |
昨年度に引き続き、収集した登録患者について、対照群の例との対照を行い、対応する例を拾い出し、患者-対照の比較を行った。2歳から6歳までの年齢のcALL抗原陽性急性リンパ球性白血病の父および母の、それらの児を出生したときの年齢の平均値はそれぞれ383.5±67.1および348.9±53.3であり、それらに対する対照群の父および母の年齢は382.6±65.3および349.4±54.6であった これを2歳未満および7歳以上の患児についてみると、それぞれ375.8±58.6、345.1±50.7、対照では381.1±64.4、349.6±52.6であった。急性骨髄性白血病については、それぞれ児については380.4±57.5、346.9±57.5、対照については384.0±65.1、350.5±50.6、神経芽腫の児については385.6±61.1、353.0±52.1、対照については381.8±66.2、346.9±51.1、Wilms腫瘍の児については389.2±60.7、360.0±351.8±64.6、対照群では382.4±69.2、351.8±51.9、肝芽腫の児については391.0±66.0、358.5±56.7、対照群では379.2±67.1、348.93±52.1であった。全ての患者および対照との間に有意差は得られなかった。以上のように、小児の悪性腫瘍の児の両親の年齢は、対照群の児の年齢とほぼ同じであった。同様の比較を、出生第1児に限っても行ったが結果は同様であった。従って、これらの疾患については、小児の悪性腫瘍の児の両親の年齢は一般人口の児の両親の年齢より高いという仮説は証明されなかった。
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